新型「カムリ」はハイブリッド専用車種に

[ 2011年9月5日 19:32 ]

全面改良して発売されたトヨタ自動車の中型セダン「カムリ」

 トヨタ自動車は5日、中型セダン「カムリ」の北米への輸出を停止する方針を明らかにした。円高への対応が狙いで、北米で販売するカムリは全量を現地生産に切り替える。北米以外の地域への輸出は当面続けるが、段階的に海外生産を拡大して日本から輸出するカムリをなくし、為替の変動に強い体質を目指す。

 カムリは日本では堤工場(愛知県豊田市)で生産。輸出停止に伴う生産設備の縮小や雇用面への影響はないという。

 トヨタは同日、カムリを全面改良して全国のカローラ店で発売した。全グレードで従来のガソリン車を廃止し、ハイブリッド車(HV)専用車種に移行。低燃費と広い室内空間が特徴で、月間500台の販売を目指す。価格は一部地域を除き304万円から。

 新型カムリは、トヨタブランドのHV専用車種としては「プリウス」「プリウスα」「SAI(サイ)」に続き4車種目。環境車の品ぞろえを拡充し、新たな顧客層の開拓を狙う。

 カムリは米国、中国ではトヨタの看板車種だが、日本は中型セダンの市場が小さく、販売は月間100台程度と低迷していた。

 全面改良により排気量約2・5リットルのエンジンとモーターを併用したハイブリッドシステムを搭載。実際の走行に近い測定方法でガソリン1リットル当たり23・4キロと低燃費を達成したという。電池などハイブリッドシステムを車体前部に集め、座席と荷室の広さを確保した。

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2011年9月5日のニュース