「山根明を偲ぶ会」に200人集まる 遺志を継ぐ高橋知哉は追悼試合でTKO勝ち
長く日本ボクシング連盟の会長を務めるするなどアマチュアボクシング界の重鎮として影響力があった故・山根明氏(享年84)を「偲ぶ会」が6日、京都市のKBSホールで行われた。大きく飾られた遺影の前には分骨された遺骨が置かれ、約200人の参加者には手を合わせる姿もあった。
山根氏が日本ボクシング連盟除名後に設立したプロ団体WYBC(ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ)が主催したもので、山根氏の遺志を継いだ高橋知哉会長(36)が格闘家としてリングに立った。追悼試合の相手はフランシス・メシア(ペルー)。3分2ラウンドのボクシングマッチで2回2分12秒でTKO勝ち。その後、山根氏を追悼するテンカウントゴングが鳴らされた。「山根会長は天国から見てくれていると思います。まずはシリル・アビディから挑戦されたので受けようと思います」と高橋はリング上で話した。フランスの強豪キックボクサーとの対戦で名を上げて山根氏が興したWYBCの名を高める覚悟だ。
また、テコンドー日本王者で格闘家の江畑秀範(31)は「ボクサーでもなく、貧乏格闘家だった僕を『金の心配はせんでえぇ』と競技に専念させてくれた」と感謝の言葉を述べた。山根氏が出演した日豪合作映画「A MOVIE MAKING DISASTER」のポール・オズ監督は「強面だから最初は“ボス”って呼んでいたが、いつの間にか“テディベア”に変わっていた。内面は優しい人だった。ご冥福をお祈りします」とのメッセージを送った。
山根氏は2011年に日本ボクシング連盟会長に就任。18年に都道府県連盟から有利なジャッジを強要する「奈良判定」などの疑惑を追及され、認めることはなかったものの世論の高まりもあって辞任した。辞任以降はテレビのバラエティー番組に多く出演して「男・山根」のキャラクターで愛された。19年にWYBCを設立。24年1月31日に肺がんのため死去した。
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