井上尚弥 ネリ戦は「過去の因縁持ち込まない」 相手が体重超過なら「絶対やりません」大橋会長断言
プロボクシングスーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(30=大橋)が6日、都内のホテルで会見し、5月6日にWBC同級1位のルイス・ネリ(29=メキシコ)相手に初防衛戦を行うことを正式発表した。90年のタイソン―ダグラス戦以来、34年ぶり東京ドームでのボクシング興行が決定した。
世紀のビッグマッチ決定にも井上は冷静だった。サングラス姿で登壇すると「東京ドームで行われるタイソン戦以来の試合。自分自身凄くモチベーションが高いし、ネリという強豪を迎えるにあたり凄く気を引き締めなければいけない戦い。過去イチ仕上げなければいけないし、白熱する試合になると予想している」と冷静な口調で話した。
過去に体重超過や禁止薬物の陽性反応を示した“悪童”ネリとこの日、初対面。18年の元WBC世界王者・山中慎介戦は会場で観戦していた井上は「もちろん過去に因縁があるのも分かっている」とした上で「今回に関しては自分対ネリの戦いになる。ネリがあいさつで反省していると言っていたし、過去の因縁は自分の中で持ち込まないように戦いたい」と話し、会見後には自ら手を差し出し握手を求めるなど大人の対応を見せた。
すでにWBCによる試合60日前の事前計量をクリアするなど、反省の色が見えるネリに対し大橋会長も「反省していましたね。(体重超過の心配は)大丈夫だと思う」と軟化の姿勢を見せる一方で「(1ポンドでもオーバーしたら)絶対やりません」と断言した。
同興行では井上拓真(大橋)―石田匠(井岡)のWBA世界バンタム級タイトルマッチ、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)―桑原拓(大橋)のWBA世界フライ級タイトルマッチ、ジェイソン・マロニー(オーストラリア)―武居由樹(大橋)のWBO世界バンタム級タイトルマッチも同時開催。国内初となる“クアドラプル世界戦”に井上尚は「大橋ジムの選手で全勝してこの日を締めくくりたい」と34年ぶりの東京ドーム興行を盛り上げる決意を口にした。
興行は映像配信サービス「Amazon Prime Video」で独占ライブ配信される。
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