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寺地拳四朗 9回TKO勝ちで涙の2団体防衛!“代役挑戦者”オラスクアガとの壮絶打ち合い制した

[ 2023年4月8日 21:11 ]

3回、オラスクアガ(右)からダウンを奪う寺地(撮影・島崎忠彦)
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 WBC&WBA統一世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦が8日、有明アリーナで行われ、統一王者の寺地拳四朗(31=BMB)が“代役”挑戦者のWBA同級4位アンソニー・オラスクアガ(24=米国)に9回58秒TKO勝ちし、WBC2度目、WBA初の防衛に成功した。

 力強いパンチを放つオラスクアガと激しい打ち合いとなったが、寺地は3回にダウンを奪うと、9回には一瞬の隙を突いて連打を浴びせて勝負を決めた。

 激闘を制してベルトを守り、試合後は号泣した寺地。リング上のインタビューでは「心が折れそうになった時もあったので、まだまだ未熟。本当にしんどい試合だった」と振り返った。

 当初は3団体統一戦のはずが、左構えのWBO王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)の病気により防衛戦に変更された。相手が右構えのオラスクアガと正式発表されたのは試合のわずか10日前。2019年に右構えのIBF王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)の急性気管支炎により統一戦が流れ、左構えの挑戦者ランディ・ペタルコリン(フィリピン)を相手にWBC王座7度目の防衛に成功した際は約1カ月の準備期間があった。

 今回は試合直前で減量も佳境に入っていた。右構えとのスパーリングは計12ラウンド(4ラウンド×3日)のみ。あとは主に寸止めのマスボクシングで感覚を取り戻す作業に努めた。相手が右構えと左構えでは“距離感”が異なり、不安を覚えて当然の状況ながら「(昨年11月に)京口選手とやっているので。そのイメージでやる」。2団体統一を果たした試合を思い出し、経験を頼りに戦う覚悟を決めた。

 挑戦者オラスクアガはライトフライ級より一つ重いフライ級でWBA2位にランクされていた若手有望株。昨年の米ロサンゼルス合宿などでスパーリングした経験がある寺地は「パワーが結構あって、うまさもある良い選手」と警戒しながらも見事に退けた。

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