×

KIDさんお別れの会 服部マネジャーが闘病を回顧「最後まで戦っていた」「伝説になってしまった」

[ 2018年11月4日 10:02 ]

山本“KID”徳郁さんお別れの会 ( 2018年11月4日 )

山本“KID”徳郁さんお別れの会に飾られた祭壇の遺影(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 9月18日に胃がんのため亡くなった格闘家の山本“KID”徳郁さん(享年41)のお別れの会が4日、東京・青山葬儀所で執り行われる。会を前に発起人代表で所属事務所「KRAZY BEE」の代表代行を務め、山本さんのマネジャーだった服部竜真氏が報道陣の取材に応じた。

 服部氏は「多くの皆様にKID代表のお別れをしたいという思いから、みんなで作った式だと思っております。あまり硬くならず若い世代から年配の方まで皆さんが肩の力を抜いて、あまり悲しい思いにならないというのを望む人だったので、皆様の思いを集めてやらせていただいた」と説明。「寂しい気持ちにならないというのがコンセプト。みんなからありがとう。凄い功績を残してくれて、伝説になってしまったなと思っているので、これからも僕らは頑張っていくので、そういう思い出やらさせていただく。感謝を伝えたいなと。これからみんなで頑張っていくから見ててほしいという思いでやらせていただいた」とした。

 遺影は3枚。2001年の修斗でのプロデビュー戦での写真、最後まで現役だったUFCの試合での写真、さらには「少し前にうちのジムで撮影したもの」だとし、服部氏と山本さんの家族で選んだという。

 祭壇のコンセプトは「エネルギー」「力強さ」「生命力」だとし、菊やカーネーション、トルコキキョウなど7000本以上の花が飾られた。山本さんのイメージカラーであるエネルギーを感じる“黄色”をベースに、事務所のロゴマークにも使用した「二頭鷹」を中心にデザイン。菊の力強いラインでパワーを表現。また、山本さんが生命力のある南国の花が好きということもあり、赤いグロリオサやモンステラの緑をふんだんに使用し、野性的な花やグリーンをポイントに入れた。多くの寄せ書き、山本さん作の絵画、トロフィーなどが飾られた。「徳さんが逝ってしまってから、いろいろな格闘技試合で追悼をしていただいて、いろいろなコメントがあって、飾らせていただいた。社長はすごく絵が好きで、すごい上手だった。それを何点か飾らせていただいた」と説明した。

 山本さんについて「本当に温かくて優しくて、気遣ってくれて、仕事をしていて、僕があまり無理するなよと言われたんですけど、KID社長とだったらいくらでもできる、ずっとやっていきたいという思いをもたせてくれた。切り替えというか、戦う時は鬼気迫るものを見せてくれて、普段は穏やかだった。犬が大好きで、絵が大好きで」と回顧。

 闘病生活については「最後まで戦っていて、最後まで僕らに弱いところを見せない人だったので、僕も最後まで仕事のメッセージのやり取りをしていて、指示を出してくれて、何も変わらないです。あまり病気とか意識しなかったです。意識させられなかったです。最後まで生涯現役って言っていて、復帰してリングに上がるってずっと言っていた」と語り、最後まで現役復帰を目指して奮闘していたことを明かした。

 山本さんとの突然の別れには「正直、まだ実感はないです」と率直な思いを吐露しつつ、「ずっと見てくれているんだろうなと思っています」としみじみ。最期については「僕らだけで留めておく」と多くは語らず。「最後までかっこいい人だったので、最後まで復帰すると信じて、僕らもいたし、KID代表も信じていたでしょうし、看取るというのはないのかなと思う」とした。

 今後は服部氏が「KRAZY BEE」の代表を務めることになる。「徳さんからはたくさんもらっているので、それを表現してきたい」とした。

続きを表示

この記事のフォト

2018年11月4日のニュース