麻生VS細川 9年ぶり親友対決「やりづらさない 決着ですね」
ボクシングの日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦(14日、東京・後楽園ホール)の前日計量が13日、東京都文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われ、王者・麻生興一(31=三迫)はリミットより200グラム軽い63・3キロ、挑戦者の同級6位・細川バレンタイン(36=角海老宝石)は300グラムアンダーの63・2キロでパスした。今年2月に獲得した王座の2度目の防衛戦となる麻生は30戦22勝(15KO)7敗1分け、3度目の日本王座挑戦となる細川は30戦21勝(9KO)6敗3分け。
因縁のある親友対決だ。2人は2008年の東日本ライト級新人王決勝で対戦。判定は引き分けだったが、勝者扱いとなった細川が全日本新人王決勝戦へ進出し、全日本を獲った。その後はジムを超えて仲良くなり、細川によると「ボクサーの中で一番仲がいい」。一緒に飲みに行き、細川の家に麻生が泊まったこともあったという。麻生は「新人王当時は悔しくて、自分の勝ちだと思っていたが、時間が経つとやっぱり負けていたと思う」と振り返り、ライバルについて「身体能力が高くて、うらやましい。そこをどうにか自分のやり方、体の使い方で勝ちに持っていければ」とコメント。どちらかが王者になったら対戦する約束をしていたそうで、9年ぶりに実現したことに「そういう関係でいられることが、うれしい。不思議な感覚だけど、やりづらさはない。決着ですね」と意気込んだ。
細川は2度目の日本王座挑戦となった昨年11月、当時の日本王者・岡田博喜(角海老宝石)に判定負け。当時所属していた宮田ジムからの移籍を検討した際、三迫ジムが候補に挙がったが「麻生がいるから遠慮した」と角海老宝石ジムを選択したという。「同じ階級で試合もしていて、あいつも3度目で(日本王座を)獲っていて、キャリアも同じ30戦」と似たタイプであることを強調し、「あいつが凄いのを知っているから怖い。ボクシングは我慢のスポーツだと思うけど、それを一番体現しているのがあいつ。あいつのボクシングに憧れている」と説明。「挑戦者として3度もチャンスをもらえるなんて幸運。あいつには尊敬と感謝しかない。今回は勝ちますよ」と宣言した。
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