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ロンドン銅の清水がプロ転向「2年以内に世界王者」

[ 2016年7月6日 05:30 ]

プロ転向を表明した清水聡(中)と大橋秀行会長(右)、松本好二トレーナー

 ボクシングのロンドン五輪バンタム級銅メダリストの清水聡(30)がプロに転向して大橋ジムに所属すると正式表明した。既にミキハウスを退社しており、29日のプロテストに合格すれば9月に6回戦でプロデビューする予定。同五輪ミドル級金メダリストの村田諒太(30=帝拳)に続く大物アマのプロ入りで、大橋秀行会長(51)は2年以内の世界王座奪取を目標に掲げた。

 清水は横浜市内で行われたプロ転向会見に、晴れ晴れとした表情で臨んだ。「リオ(五輪)を断念して(20年)東京も目指そうと思ったが、あと4年アマでやるモチベーションがなかった。それなら新たなステージで、プロでやっていきたいと思った」。30歳でのプロ転向に「長い期間はできないと思う」と明かし、「世界王者にならないと意味がない。アマで世話になった方々へ恩返しするためにも世界王者になりたい」と言い切った。

 プロ転向の意思を報道で知った大橋会長は日本ボクシング連盟の山根明会長へ連絡。清水も親交があるWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥の所属する大橋ジム入りを希望したため、同会長は4日に大阪市内の同連盟を訪れて正式承認を得た。「長身(1メートル79)で左ストレートが強い。1カ月もすればプロに慣れる」と評価し、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東を指導する松本好二トレーナーをつけて「目標は2年以内に世界王者」とぶち上げた。デビュー戦の内容次第では、12月予定の2戦目で世界ランカーとの対戦も考えているという。

 当面はフェザー級で戦う予定の清水は先にプロ転向した村田や井上尚の活躍を聞かれ「同じ土俵に立てるのはうれしい。2人の刺激になれれば」と笑顔。会見には紛失騒ぎがあった五輪の銅メダルを持参し、「世界王者のベルトを獲ったらなくさないようにしたい」と話して笑いを誘った。

 ◆清水 聡(しみず・さとし)1986年(昭61)3月13日、岡山県総社市生まれの30歳。中学は卓球部で3年時に倉敷守安ジムでボクシングを始める。関西高―駒大。08年北京五輪はフェザー級で2回戦敗退。09年に自衛隊に入隊し、12年ロンドン五輪のバンタム級で日本勢44年ぶりの表彰台となる銅メダルを獲得。14年にミキハウス入社。今年1月のリオ五輪代表選考会で成松大介(自衛隊)に敗れた。1メートル79、普段の体重は63キロ。サウスポー。

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2016年7月6日のニュース