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村田 注目集まるプロ10戦目!世界基準の戦いへ「一発で倒す」

[ 2016年5月13日 05:30 ]

香港への出発前にポーズをとる村田諒太

73・4キロ契約10回戦 WBCミドル級5位・村田諒太―フェリペ・サントス・ペドロソ

(5月14日 香港)
 ボクシングのロンドン五輪ミドル級金メダリストでWBC同級5位の村田諒太(30=帝拳)が12日、羽田空港発の日航機でプロ10戦目を行う香港入りした。1月の上海での9戦目から2試合続けて中国のリング登場となるが、試合会場は約3000枚の前売りが完売。“アジアの顔”として注目度が高まる中、出場が内定している7月の米ラスベガスでの試合へ向けアピールする。

 気温29度、湿度87%。曇天でも蒸し暑い香港に降り立った村田は「気候は(東京と)あまり変わらない」と余裕の表情だった。この日は東京からの移動だけで練習は行わず、到着後はホテルで静養。「体重は落としたので、あとは(疲れを)抜くだけ。いい練習ができたので、それが試合で出ればいい」と話した。

 1月の上海では自身プロ最速の2回2分23秒KO勝ち。中国本土初のビッグ興行で豪快なKO劇を披露し、観衆1万2000人の喝采を浴びた。香港中心部の湾仔(ワンチャイ)に位置する今回の試合会場はやや小さいものの、「Clash of Champions(王者たちの激突)」と銘打たれた興行の前売り券約3000枚は完売しており、超満員が確実という。地元の英雄レックス・ツォー(中国)が出場するためだが、そのツォーが出場した昨年8月の興行より今回は1000枚以上多い。米大手プロモートのトップランク社から「アジアの顔」と期待をかけて起用される村田にとっても、注目度が高まるほど世界へのアピールには好都合だ。

 7月23日には米ラスベガスでの興行に出場が内定している。香港ではKOで、しかもケガなく勝つことが求められるが、「どの試合でも打たれないことを意識している」と村田。前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(ワタナベ)が2回KO負けした試合からも「やはりガードは大事だと思った」と痛感したという。何よりも自身が戦うミドル級は「軽量級と違って一発で終わる」と、今回は練習から防御を重視してきた。7月の試合については「質問されて思い出す程度」と目前の試合に集中しているが、「一発ももらわずに、強い一発で倒す」世界基準の戦いを披露して堂々とラスベガスに乗り込む。

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2016年5月13日のニュース