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“商社マンボクサー”木村 涙の新王者!ゲバラに判定で逆転勝利

[ 2015年11月28日 18:26 ]

<ゲバラ・木村>2―1の判定でゲバラを下し、新王者になった木村は涙

 ボクシングのダブル世界戦は28日、宮城県仙台市のゼビオアリーナ仙台で行われ、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦は同級3位の木村悠(32=帝拳)が王者ペドロ・ゲバラ(26=メキシコ)を判定2―1で下し、新王者となった。ゲバラは3度目の防衛に失敗した。

 商社マンボクサー木村と弁護士資格を持つゲバラの“頭脳派対決”。序盤はしたかかな王者に主導権を握られ、第5ラウンドにはピンチもあったが、中盤から終盤にかけて反撃。第8ラウンド終了時点では王者に0―2とリードを許していたものの、最終的には111―117、115―113、115―113の2―1で逆転。悲願のタイトルを手にした。

 「リードされていたので、最後は開き直って正面からいこうと思いました」と木村。本来のスタイルとは違う前に出るボクシングで王者を追い詰める執念を見せ、大逆転につなげた。

 プロデビューから9年での世界初挑戦。08年6月の初黒星をきっかけに商社の植松エンジニアリングに入社し、朝はロードワーク、午前9時から午後5時まで営業で汗を流し、夜に拳を磨く生活を続けてきた。

 そしてつかんだ世界ベルト。「ジムの会長、マネジャー、トレーナー、スタッフ、妻や家族…支えてくれた全ての人に感謝したい。ありがとうございました」。そう話す木村の声は震え、その目は潤んでいた。

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