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赤井Jr.全日本切符獲得!わずか2戦で“父超え”素質見せた

[ 2015年9月14日 09:50 ]

試合後に母・佳子さんとポーズを取る赤井英五郎

 アマチュアボクシング全日本選手権(11月18~22日、岩手県奥州市)の関西ブロック選考会は13日、大阪府吹田市の関大で行われた。俳優で近大ボクシング部総監督の赤井英和(56)の長男・英五郎(20)はミドル級決勝で12年の国体8強の兵庫県代表・入江遼太(23)に判定勝ちしわずか2戦のキャリアで全日本出場権を獲得した。英五郎について日本ボクシング連盟の山根明会長は「親父より良くなる」と絶賛した。

 実力を値踏みする好奇の視線を2日連続ではねつけた。英五郎が入江に3―0の判定勝ち。いずれも1点差の僅差だったが、2戦目の新人ができる芸当ではなかった。

 1回は堅かった。左フックをもらい、失地回復しようとさらに大振りになった。2回に修整。ガードを固めて先手の攻め。左右フック10連発でアピールもした。父譲りの闘争心を発揮し、3回も同様に攻め込んだ。終盤疲れからかクリンチにいく場面があり、判定は微妙だったが接戦を制した。

 「足を使わず前へ出て新しい自分を見つけてみようと思った。それができず焦りが出た。録画した動画を見てレベルを上げていきたい」

 41勝26敗のキャリアを誇る入江は悔しげに「勝ったと思った」。前日のデビュー戦は高校総体8強の相手に2―1。父の赤井が大阪・浪速高で競技を始めた40年前を連盟役員として知る山根会長はそこに価値を見いだす。

 「アマは相手を選べない。やり方次第で大成できる」。格上相手に示した将来性を確信。さらには「パンチの切れ味は赤井。英五郎には体のバネとパンチの重さがある」とも証言。“浪速のロッキー”超えの可能性を指摘した。

 近大時代にモスクワ五輪候補、プロでも世界挑戦経験がある父。母・佳子さん(49)からの勝利報告に、都内で舞台の稽古中の赤井は「早く映像を見たい。優しくしてやってくれ」と祝福した。

 「2戦での全日本選手権出場は記憶にない」と山根会長が物語る大舞台は2カ月後。「勝った2人のためにも練習して勝ちに行きたい」と英五郎ははっきり頂点を見据えた。

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