大毅 2階級制覇ピンチ…減量苦、1キロ以上オーバー
IBF世界スーパーフライ級王座決定戦 亀田大毅VSロドリゴ・ゲレロ
(9月3日 サンメッセ香川)
大毅ピンチ!2階級制覇を狙う亀田大毅(24=亀田)は1日、高松市内で調印式に参加した。2日に前日計量があるが、リミットまであと1キロ以上あり、減量苦に陥っている。今回国内で初めて世界戦が開催されるIBFでは試合当日にも計量があり、前日計量から10ポンド(4・5キロ)以上増えてはいけない。大毅にとって、体重づくりが最大の敵だ。
カメラマンにロドリゴ・ゲレロ(25=メキシコ)とにらみ合うポーズの注文を受けると、大毅は拒否して引き揚げた。亀田家得意の挑発パフォーマンスも、ビッグマウスもなし。する余裕がない。減量について記者から質問が及ぶと「それは言えん」と受け付けなかった。
サングラスで顔を隠し相手に悟られないようにしても、減量苦は明らかだった。質問に答える声は小さく、いくつかの単語をつなぐだけ。3日前の予備検診の時点でリミットまで4キロだったが「あと何百グラム?」と聞かれると「何百グラムやったらええんやけど」とボソリ。計量前日までに数百グラムオーバーに持っていくのが一般的だが、関係者によると「予備検診の頃から絶食が続いている。まだ1キロ以上ある」という。
60キロ超から約10キロの減量だったフライ級(50・8キロ)時代は1週間の絶食を強いられた。減量苦のため、10年12月にWBA世界フライ級王座2度防衛後、1階級上げたが、それでもギリギリの闘いだ。本格的に始めたフィジカルトレーニングで体も大きくなっている。過去6戦は55キロ契約などで戦った。スーパーフライ級での試合は11年12月にWBA王者テーパリット(タイ)に敗れて以来で、久々の体重づくりに苦戦している。体の水分を絞り出して計量をクリアしても、そこから4・5キロ以上増えてはいけない当日計量があり、体重との闘いは続く。
国内初のIBFの世界戦。初めて同団体の赤いベルトを見ると「かっこええな」とほれた。今回は縁起を担いでパンツも赤を用意、グローブも赤となった。減量食には赤身の魚や肉を用意している。2階級制覇、そして3兄弟同時世界王者が懸かる一戦。「男なら絶対に獲らなあかんベルト。あさっては男を見せます」。そのリングに立つために、まずは2度の計量が勝負になる。
▽IBF計量ルール 通常行われる前日計量に加え、試合当日に計量がある。契約体重よりも10ポンド(4.5キロ)以上超えてはいけない。計量後の食べ過ぎ、急激な体重増加で体調を崩すと事故につながる危険があるため導入された。10年9月にはフェザー級王者のオルランド・サリド(メキシコ)が当日計量で12ポンド(5.4キロ)超過で失格となり、王座を剥奪された。スーパーフライ級前王者のファン・カルロス・サンチェス(メキシコ)は6月に同級1位のロベルト・ソーサ(アルゼンチン)との指名試合の前日計量で失格し、王座剥奪。試合はサンチェスが判定勝ちしたため、王座は空位となった。
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