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興毅「絶対勝つ」陣営に強拳助っ人 バンデージ巻き達人加わる

[ 2012年12月4日 06:00 ]

ファンの前で拳を合わせる亀田3兄弟(左から)大毅、興毅、和毅

亀田祭り WBA世界バンタム級王座統一戦 亀田興毅VSウーゴ・ルイス

(12月4日 ボディメーカーコロシアム)
 世界戦の前日計量が3日、大阪市内で一般公開して行われ、亀田興毅(26=亀田)はリミット(53・5キロ)で一発パスしたが、ウーゴ・ルイス(26=メキシコ)は1回目で200グラムオーバーとなり3回目でパスした。自身初の指名試合となる大勝負に備え、興毅陣営にはバンデージ巻きの達人と言われる、名トレーナーのロベルト・ケサダ氏(55)が加わったことが判明。強力援軍の力を受けて王座統一戦に臨む。

 研ぎ澄まされた肉体が自信の表れだった。200グラムオーバーと集まったファン1000人の前で醜態をさらしたルイスとは対照的に、リミットジャストの興毅は両腕を突き上げ、胸前に下ろすポーズを決めた。「興毅お帰り~」という黄色い声援を気持ちよさそうに受け王者は「大阪最高。大阪の力をパワーに変えて絶対に勝ちます」と宣言した。

 一大決戦に向けて、陣営は海外から“スペシャルトレーナー”ケサダ氏を緊急招へいした。かつて母国キューバのナショナルチームでトレーナーを務め、数々の五輪金メダリストを育成。特にバンデージの巻き方に定評があり、現在は世界中のトレーナーにバンデージの巻き方を伝授する達人だ。バンデージは拳を保護するものだが、巻き方次第では武器にも変貌する可能性がある。ゴッドハンドの異名を持つ同氏の手にかかれば、一切緩みのない状態となり、バンデージも硬さを増してパンチ力アップにつながるというのだ。

 興毅自身が「完璧」と自負するほど減量は順調だ。世界戦前では初めて絶食を回避。「前は上半身だけの手打ちやったけど、今は下半身も使えている」と体全体を使う動きが増え、発汗量も多くなったという。さらに、便通も良く試合2日前にはパン、納豆巻き、ヨーグルトを食べて体力を回復させた。

 9月に誕生した長男(名前非公表)も3日から大阪入り。「格好ええところ見せなぁ」と勝利すればリングで愛息を抱き上げるプランも明かした。パパ初戦に向けては「どっちが強いんか、リングの上でやったら分かる。俺が強いことを証明する」と緊張感を漂わせる。最高の笑顔を見せるのは勝利の瞬間と決めている。

 ◆ロベルト・ケサダ 1957年1月30日、キューバ生まれの55歳。母国ではナショナルチームのトレーナーを務め、00年シドニーと04年アテネ五輪のバンタム級で金メダルを獲得したWBA世界スーパーバンタム級王者ギレルモ・リゴンドーや04年アテネのフライ級で金メダルを獲得した元IBF・WBAフェザー級王者ユリオルキス・ガンボアらを育成。現在は米国籍を取得し、マイアミにジムを開設。元WBO世界スーパーバンタム級王者ウィルフレド・バスケスJr(プエルトリコ)のトレーナーを務める。

 ◇WBAの主なルール (1)採点は10点法でスリーノックダウン制。(2)偶然のバッティングで試合続行が不可能な場合、4回までは引き分け、5回以降は採点。(3)故意のバッティングで続行する場合は負傷のないボクサーから減点2。(4)グローブは日本製の8オンスを使用する。オフィシャルはレフェリーがグスタボ・パディージャ(パナマ)、ジャッジがスンタリー・クリストドーロー(南アフリカ)、マイケル・リー(韓国)、ラーセン・オウムガー(オランダ)の3氏。

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