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連続KOストップ!大毅 不満の判定勝ち

[ 2009年5月14日 06:00 ]

8R、亀田大毅(左)はブンブン東栄を激しく攻め立てる

 亀田大毅(20=亀田)の連続KO勝利が3でストップした。亀田は13日、後楽園ホールでノンタイトル52・0キロ契約10回戦を行ったが、フィリピン人のブンブン東栄(23=一力)からダウンを奪えず、3―0の判定勝ち。当初の対戦相手で4月13日に滋賀県大津市の滝で事故死した元東洋太平洋フライ級王者・小松則幸さん(享年29)に勝利をささげたものの、反省の言葉を口に出直しを誓った。

 闘志とは裏腹に時間だけが過ぎていった。10回をフルに戦い判定を聞いた大毅は、遺影を手に観戦していた小松さんの母・マツエさん(62)に深々と頭を下げた。「小松さんのためにも良い試合がしたかった。こういう時に結果を出すのが王者。まだまだやな」。小松さんの追悼セレモニー後に始まった試合。強烈なボディーで優位に立ち、ジャッジの採点は99―94が1人、98―94が2人と、最大5ポイント差がついて危なげなかった。それでも一発頼みで手数が少なく、8回には鼻血を出す場面もあった。当初、対戦を予定していた右構えの小松さんからサウスポーの相手に変更になった影響は否めなかったが、いつもの豪快さは影を潜めた。

 3月にフライ級の現役世界ランカー・ワンディー(タイ)を6回KOで沈めた。今回は2階級下のミニマム級の相手で、パワーで圧倒することが予想されていただけに不満が残った。ボクシングの奥深さを痛感させられた大毅の次戦は未定。「また練習や。完ぺきじゃないから」と自らを励ますようにつぶやいた。

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2009年5月14日のニュース