阪神・嶋村麟士朗 近本光司以来7年ぶりの代打プロ1号に喜び爆発「ファンの声援で背中を押されている」

[ 2026年5月13日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神10─0ヤクルト ( 2026年5月12日    神宮 )

<ヤ・神(7)>7回、プロ初本塁打となる2ランを放ち、雄叫びを上げる嶋村(撮影・北條 貴史)
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 阪神・嶋村が振り抜いた打球は、逆方向へ勢いよく伸びた。左翼のサンタナはもう追わない。藤川監督も思わず笑みをこぼす、歓喜のプロ1号だ。ダイヤモンドを一周しながら、右手で虎党が狂喜乱舞する左翼席を指さし、喜びを爆発させた。

 「応援してくれるファンの皆さんの声援で背中を押されている。そういう意味で(指さしを)やりました」

 2―0の7回2死一塁、西勇の代打で登場。カウント1―2から5番手・広沢の外角152キロ速球を左越えへかっ飛ばした。「追い込まれてから、逆に割り切れた」。阪神選手が代打でプロ初本塁打を放つのは、19年4月11日DeNA戦の近本以来。球団育成出身選手のアーチは、21年の小野寺以来だ。

 ハングリー精神の持ち主だ。独立リーグの四国・高知時代は「シーズン中は月の貯金が1万円切っていた時もあったかな」という。本気でプロを目指す中で、シーズン中にアルバイトはできない。バットを折った時は、実費で自身に合う数万円のものを用意しなければならないケースもあった。「極限でしたね」。今は笑って振り返るが、必死だった。

 「今は一流の設備でいつでも練習ができる。こんな幸せなことはないです」

 だから、ハードな毎日を送っても少しも苦にならない。ホーム開催のナイター試合は、練習開始4時間前の午前10時から体を動かす。1時間ごとに「やることリスト」を設定。コンディショニング、ティー打撃、捕手として相手を研究する時間も設ける。試合終了後は、寮の門限ギリギリまで室内で打ち込み、帰寮して寝る前に動画をチェック。「今の立場だと、本当に1打席、1プレーが勝負なので」。準備を欠かさなかった男は、代打の1打席で最高の結果を示した。

 「やることを続けていくだけです」。出番を静かに待つ若虎は、プロ初アーチを皮切りに大きく羽ばたこうとしている。(松本 航亮)

 ○…嶋村(神)が7回に代打でプロ初本塁打の2ラン。阪神選手が代打でプロ1号は、19年4月11日DeNA戦で近本が記録して以来7年ぶり。また嶋村は24年育成ドラフト2位で阪神入団。育成ドラフト出身選手のプロ初本塁打は、21年9月30日広島戦での小野寺以来チーム2人目。小野寺は22年4月21日DeNA戦の代打満塁弾とで目下通算2本塁打。

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