阪神・高橋遥人 結婚していた「試合で投げるところを見せたい」故障中支えてくれた愛妻へ復活の1勝誓う

[ 2023年11月27日 05:15 ]

阪神・高橋遥人
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 阪神の高橋遥人投手(28)が結婚していたことが26日、分かった。お相手は静岡県出身の28歳の一般女性で昨年、婚姻届を提出。昨年4月に「左肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)」を受け、現在は今年6月に受けた「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」のリハビリ中で、今オフは育成契約に切り替わった。再起を目指す左腕は、交際してから一度も実戦登板を見せられていない愛妻に来季復活の1勝を届けることを誓った。

 “遥人節”で愛妻との出会いを明かした。

 「(妻は)僕みたいにヘナヘナしてないので、真っすぐな人だなと。しっかりしていて自分を持ってるなと」

 ともに静岡県出身で、学生時代からの知り合いだった彼女と交際がスタートしたのは21年だった。当時はコロナ下でシーズン中はほとんど外出もできなかったが、オフシーズンに「おいしいものを食べに行ったりして」と限られた時間で思い出をつくっていった。

 何より感謝するのが、故障期間中にかけられた言葉の数々やサポート。昨年4月に左肘の手術を受けた後は食事を準備してくれたり、病院への送り迎えなど献身的に支えてくれた。

 「うまくいかなくて野球ができない時、後ろ向きになってしまうんですけど、彼女と話していたら前向きになれました。“悩んでもしょうがないから”と。考え込まないようにはなりました」

 その恩返しをマウンドで果たす。公式戦での登板は21年11月6日、甲子園で激突した巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)までさかのぼる。“働き場”から遠ざかる空白の時間は、彼女との交際期間とも重なる。

 「22年に一緒に住み始めてすぐに手術もした。1軍どころか、まだ試合で投げたこともない。まずは試合で投げるところを見せたい」

 前日25日には「ファン感謝デー」内の野球対決で749日ぶりとなる甲子園での“登板”が訪れスタンドから大歓声を浴びた。復帰を待つのは1人だけではないことも感じた。

 「ずっと応援してくれている人たちもいる。投げられない中でも声援は届くので…。自分が復帰しないとそういう人たちが報われないと思うので」

 チームは世代交代が進み、今年11月で28歳となり、来季は7年目。もう若手ではない左腕は「本当は引っ張っていかないといけない年齢ですけど、野球で結果を残さないと発言力もない」と危機感は強い。左肩などのリハビリはここまで順調。ブルペン入りも再開し「いけそうな感じがある」と手応えはある。

 「来年やらないと終わるので。キャンプからバンバン投げられるように頑張りたい」

 愛妻、そして甲子園で復帰を待つ多くの虎党にまずは来季、復活の1勝を届ける。

 ◇高橋 遥人(たかはし・はると)1995年(平7)11月7日生まれ、静岡県出身の28歳。常葉学園橘では2年夏に甲子園出場。亜大を経て17年ドラフト2位で阪神入り。18年4月11日の広島戦でプロ初登板初先発初勝利。21年9月25日の巨人戦、10月2日の中日戦で2試合連続完封勝利。22年4月に左肘のトミー・ジョン手術、23年6月に左尺骨短縮術および左肩関節鏡視下クリーニング術を受け、11月17日に育成選手として契約更改。1メートル81、80キロ。左投げ左打ち。

≪遥人ケガ経過≫
 ▽21年2月16日 練習試合の楽天戦で違和感を訴える。翌17日に右脇腹の筋挫傷と診断され沖縄・宜野座キャンプを離脱。

 ▽9月9日 ヤクルト戦でシーズン初登板も4回6失点で敗戦投手。

 ▽10月21日 中日戦で8回無失点。9回の投球練習中に体の違和感を訴えて降板。

 ▽11月19日 左肘のクリーニング手術を受けたことを球団が発表。

 ▽22年4月26日 左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けたことを球団が発表。

 ▽23年6月16日 左尺骨短縮術および左肩関節鏡視下クリーニング術を受けて退院したことを球団が発表。

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