「負けてもいいんやけどな」の岡田監督発言に阪神・才木が“発奮” 平常心で今季初勝利

[ 2023年5月22日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-1広島 ( 2023年5月21日    甲子園 )

勝ち星を挙げた才木(中)は最後を締めた岩崎(右)からウイニングボールを受け取る(撮影・椎名 航)
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 攻めの姿勢を貫いた先に、49日ぶりの勝利をつかんだ。4月30日のヤクルト戦以来、3週間ぶりの1軍マウンドとなった阪神・才木が、6回2/3を5安打1失点、7奪三振。開幕カードの4月2日DeNA戦以来の2勝目で、トンネルを抜け出した。

 「梅野さんと、真っすぐでどんどん押していこうって話をしていた。気持ちで負けないように、本当に攻めていく気持ちだった」

 気迫がボールに乗り移る。初回先頭から3番・秋山の3球目まで、16球続けて直球勝負。2番・中村貴には10球粘られながらも根負けせず、左飛に打ち取った。「あそこは四球を出すことが良くないので、別にヒット打たれてもしょうがないという気持ちで。あんなに粘られても、どんどん押していくことができていた」。今季最速タイの155キロを計測した最大の武器を前面に押し出しながらも無四球。3四球を与えるなど、3回3失点に終わった前回の1軍登板の反省を生かした。

 「いい所、いい所と意識して慎重になって四球出したり、というのがあった。向こうも多分真っすぐでゴリゴリ押されたら嫌かなとは思うので、そういうイメージで投げた」

 サヨナラ勝ちして2連敗を阻止した前日の後、岡田監督は才木への重圧が和らいだという意味合いで「別に負けてもいいんやけどな、明日」と話した。その発言は知らなかったというが、才木はチーム状況に関係なく腕を振る心構えはできていた。「例えばおととい(19日)勝っていたら、今日10連勝がかかっていたんですよね。それでも全然、自分のやることは変わらないので、気持ち的に変わることはない」。平常心を貫き、甲子園での今季初勝利をつかんだ。

 「ここからノンストップで最後まで(駆け)抜ければいいかなと。夏場とかも来るので、前みたいなこと(降格)がないように」

 目標は初の2桁勝利。小休止期間を糧に、力強い才木が帰ってきた。 (阪井 日向)

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