牛島和彦氏　オリ山下は見慣れない球筋のカーブで打者を幻惑　昔のドロップのような軌道

パ・リーグ   オリックス4ー1西武 （ 2023年4月23日    京セラＤ ）

オリックス・山下（撮影・平嶋　理子）
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　【牛島和彦　視点】山下はカーブがいい。いつでもストライクは取れるし、上背もあるため曲がりも大きい。見慣れない球筋。打者はつい見逃してしまうし、打ちにいってもうまく捉えきれない。

　楽天・岸のような抜いたカーブとも今はやりのパワーカーブとも違う。強いていえば昔のドロップのような、一度上がってから落ちてくる軌道。ソフトバンクの武田が投げているカーブに近いだろうか。高めから落ちるカーブを意識して打者は胸元に浮いたボール気味の直球も勘違いして振ってしまう。制球が安定しているから走者を出しても慌てない。2回無死一、二塁でペイトンを直球、カーブ、直球と、3球空振りの三振で、後は2つの右飛。簡単に脱した。

　あくまでも私の印象だが、フォームは大谷翔平をまねているのではないか。テイクバック時の右肘の折り畳み方とか、腕が体から離れない理想的なフォーム。故障のリスクも少ないとみる。どこまで伸びるのか。楽しみな投手が出てきた。