森繁和氏 ロッテ・朗希「押し引き」手にすればはエンゼルス・大谷のような怪物に

[ 2023年4月15日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ2-0オリックス ( 2023年4月14日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>5回まで完全の佐々木朗(撮影・篠原岳夫)
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 【森繁和 視点】お互いが相手を十分に意識して、立ち上がりから見応え満点の投げ合い。ファンも楽しんだろうし、佐々木朗、山本とも気合の入った素晴らしい投球だった。特に佐々木朗。序盤から直球に変化球と全てのボールの質が完璧だった。文句の付けようがない。ただ、令和の怪物がさらに無敵の存在になるためにはどうしたらいいか。投球の肝でもある「押し引き」が求められる。

 立ち上がりから飛ばし、4回まで打者12人から10三振。奪三振は佐々木朗の大きな魅力だが、1アウトに最低3球かかるため、どうしても球数がかさむ。本人も「バテた」と言っていたが、70球前後から直球、変化球とも抜け出した。ここぞでギアを入れる場面と、簡単に凡打に仕留めて球数を減らす投球パターン。これを手にすればエンゼルス・大谷のような怪物になれる。

 カーブを多く使うのも手だろう。この日はスライダーが多かったが、佐々木朗のフォームは直球とフォークが「縦振り」なのに対してスライダーはひねりを加える。肘に負担もかかるし疲労にもつながる。一方でカーブは「縦振り」。縦の大きな変化、緩急はアクセントにもってこいだ。

 2人もWBCを経てシーズン2試合目。球数は100球前後と決まっていただろう。今後、さらに状態が上がった時に再び投げ合いを――。その日が楽しみでならない。(スポニチ本紙評論家)

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2023年4月15日のニュース