森繁和氏 松坂復活に期待 2年前より状態よし「下半身を大きく使ったフォームを意識」

[ 2020年2月10日 05:30 ]

松坂(左)を激励する森繁和氏(撮影・尾崎 有希)
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 元中日監督で、7年ぶりにスポニチ評論家に復帰した森繁和氏(65)が9日、西武の宮崎・南郷キャンプを訪問。松坂大輔投手(39)のブルペンでの100球超えの熱投を見守った。松坂は森氏の直撃に、同氏が監督だった中日時代の18年シーズンより「はるかに状態がいい」と明言。順調な調整ぶりに、森氏も復活へ大きな期待を寄せた。

 【森繁和 CHECK!】まだ投げるのか。2月上旬という早い段階。ブルペンで一緒に見ていたナベ(渡辺久信GM)や辻監督も「あんなに投げていいんですか?」と逆に心配していた。101球。投球後、大輔に「(球数を多く投げて)俺をずっと立たせようとしたんじゃないのか?」と冗談交じりに言ったら「いっぱい投げちゃいました」と笑っていた。それに続いた言葉が「今の時期で比べると、2年前より状態ははるかにいいです」――。表情は自信と充実感にあふれていた。

 2年前の18年、私が中日監督の時に大輔を獲得した。6勝を挙げてカムバック賞を受賞。その時より状態がいいとなれば、シーズンが楽しみでならない。この日は最初から球数を多く投げる予定だったといい、翌日以降に下半身や肘、肩などの「張り」がどう出るかを確認したかったと言っていた。確かに下半身を大きく使ったフォームを意識しているな、と感じた。

 左足を踏み出す歩幅も、6歩~6歩半など細かくチェックを繰り返していた。これも体重移動など、下半身をより使うための練習法だ。ここまでの調整では本人が思っている以上に体の張りがないといい、負荷がかかっていない投げ方になっている。状態がいい証拠だが、捕手を座らせて低めに投げれば、体に負担のかかる場所も変わってくる。この日の100球超の投球でどんな張りが出るか。それが次の段階へのステップとなる。

 この早い時期にこれだけブルペンで投げられるのは、キャッチボールや遠投で相当な手応えがあるから。彼はこれらの手順を本当に大切にする投手だし、それだけ肘、肩の状態もいいのだろう。何よりこの日、目に付いたのは大輔のマウンドでの立ち姿の良さ。表情も明るかった。昨季は2試合の登板で未勝利に終わった。復活の日を心待ちにしたい。

 《森繁和氏と松坂大輔》森氏が西武の2軍投手コーチを務めていた99年、松坂がドラフト1位で入団。松坂は1軍だったが合宿所の食堂などでよく野球談議を交わしたという。西武のユニホームをともに着たのはその1年だけ。その後も交流が続き、森氏が監督を務めていた18年に松坂は中日に入団。同年1月にナゴヤ球場の室内練習場でテストを受けて入団が決まった。

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