黒田 突然本拠マツダSで初練習!「お帰りなさい」ビル屋上にも人!

[ 2015年2月16日 05:30 ]

広島の赤いパーカー姿の黒田は早速マツダスタジアムで体を動かす

 ヤンキースからフリーエージェント(FA)となり、8年ぶりに広島に復帰した黒田博樹投手(40)が15日、東京から空路、広島入り。空港では約100人のファンの出迎えを受けた。黒田は早速、本拠のマツダスタジアムを訪れ、トレーニングを開始。偶然に居合わせたファンを驚かせ熱い声援を浴びた。16日に広島市内で入団会見に臨み、17日に2次キャンプ地の沖縄に入る。

 その場に居合わせた誰もが驚き、騒然となった。一般開放されているマツダスタジアム内のコンコース。球場見学に訪れた約50人のファンの前に突然、黒田が現れた。

 「お帰りなさい!」の声が飛ぶ。中には背番号15のユニホームを掲げる人も。カープの赤いパーカを着た黒田が両手を上げて応える。情報はすぐに伝わり、右翼後方にあるショッピングセンター「COSTCO」の屋上駐車場やスポーツジム「ルネサンス」からも「のぞき見」が可能とあって、人だかりができた。

 前日に米国から帰国し、午前11時すぎに東京から空路広島に入った。移動情報は伏せられていたが、広島空港には報道陣約50人に加え、約100人のファンが詰めかけた。ドジャースやパドレスなどから年俸20億円前後の破格のオファーをもらいながら、4億円の古巣を選んだ英雄の凱旋。直々に出迎えて握手を交わした鈴木清明球団本部長は「彼のペースでできる環境に持っていきたい。どこかで必ず見られている。できるだけ配慮したい」と話した。8年ぶりに国内復帰する元エースを気遣い、この日の取材対応はなかった。

 かつて在籍した時の本拠は広島市民球場。マツダスタジアムに足を踏み入れるのは、ドジャース時代に自主トレを行った11年1月15日以来、4年ぶりだ。事前に「時間がある時に動きたい」と伝えていた通り、球団職員のグラブを借りて、一塁ベンチ前で約20分間のキャッチボール。約70メートルの遠投をこなし、カットボール、スプリット、ツーシーム、カーブなど変化球33球を含め、約120球を投げた。関係者には「日本のボールに違和感はない。投げやすい」と語った。あまりの変化に相手が捕れない球もあった。

 早くも始まった黒田フィーバー。既にその人気はすさまじく、球場内のグッズショップでは関連商品は品切れ状態だ。16日に行われる入団会見はCS放送「JSPORTS」や広島の地方4局が緊急特番を組んで生中継する。

 日南で広島入りを伝え聞いた緒方監督は「クロは全国区だからね」と目を細め、2次キャンプ地の沖縄からの合流を前に「野球に集中してもらうために配慮する。彼の考えを優先し、調整させたい」と語った。球団も万全の態勢を敷き、昨年まで広報を務めた比嘉寿光編成グループ編成課長を一時的に専属広報に指名。コザしんきんスタジアムでも警備員を増員する予定だ。

 入団会見ではどんなメッセージを発するのか。その後、空前の「黒田フィーバー」は広島から沖縄へと移っていく。

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