ヤクルト 今秋ドラフトで近大・中後を一本釣りだ

[ 2011年9月27日 06:00 ]

ヤクルトがドラフトで一本釣りを狙う近大の中後

 ヤクルトが今秋ドラフトの1位候補として、近大の151キロ左腕・中後(なかうしろ)悠平投手(22)をリストアップしたことが26日、分かった。

 同投手はスリークオーター、横手と投げ分ける変則フォームから最速151キロの直球にスライダー、シンカー、チェンジアップなど多彩な変化球を操る即戦力左腕だ。甲子園出場はないが、関西学生野球リーグの強豪・近大で1年春から主戦として活躍。今秋は24日の京大戦(ほっと神戸)で自己最多の17奪三振をマークするなどリーグ戦通算18勝を挙げている。

 今秋ドラフトは東洋大・藤岡貴裕(22)、明大・野村祐輔(22)、東海大・菅野智之(21)の3投手に人気が集中。いずれも複数球団による競合は確実の状況だ。ヤクルトは昨年ドラフトで1位の斎藤(日本ハム)、外れ1位の塩見(楽天)と2度も抽選を外している。球団ではリスクを避けて一本釣りができる即戦力選手の獲得を検討。「スピードボールも魅力だし、適度な荒れ球も打者にとっては絞りづらい」とスカウトの評価が高かった中後の名前がここにきて浮上した。先発、中継ぎにかかわらず左腕は今オフのチーム補強ポイント。今夏の日米大学野球など代表チームでは中継ぎ、抑えの経験もある中後はうってつけの存在だ。

 球団では慶大・伊藤隼太外野手(22)、東海大甲府・高橋周平内野手(17)らも1位候補でリストアップ。10・27のドラフトまであと1カ月。他球団の動向をにらみながら絞り込んでいく。

 ◆中後 悠平(なかうしろ・ゆうへい)1989年(平元)9月17日、大阪府生まれの22歳。近大新宮2年夏からベンチ入り。3年夏は和歌山大会準々決勝で高野山に敗れて甲子園出場を逃した。近大1年春からリーグ戦で登板。昨夏の世界大学野球選手権、今夏の日米大学野球では日本代表に選出された。リーグ戦通算18勝10敗。1メートル82、72キロ。左投げ左打ち。

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2011年9月27日のニュース