“清原さんに近づく”ガッツ逆転Vに燃える

[ 2008年10月3日 06:00 ]

ノックをこなす小笠原

 チームの優勝しか考えていない。川崎市内のジャイアンツ球場での全体練習前。打率・391、8本塁打、25打点で9月の月間MVPを受賞した巨人・小笠原は会見で真っ先に「少なからずチームに貢献できた。そっちの方がうれしい」と話した。セ・リーグ初の月間MVP受賞の喜びは二の次だった。

 打線をけん引している自覚は、行動にもつながった。9月28日の中日戦(ナゴヤドーム)で右手小指に死球を受けて打撲。この日は篠塚打撃コーチから「打撃練習を休むか?」と一部練習の免除を打診されたが「練習させていただきます」と断った。練習直前の円陣で月間MVP受賞を拍手で祝福してくれたチームメートとともに、フルメニューをこなした。
 チームは残り6試合で首位・阪神と0・5ゲーム差。守備練習では伊原ヘッドコーチが「バッター、赤星」など阪神の打者を想定させた。小笠原も三塁で軽快な動きを披露。8日には直接対決となる阪神戦(東京ドーム)が控えているだけに原監督も「試合のための練習。練習のための練習はしない」と緊張感を漂わせた。
 前日1日はオリックス・清原の引退試合をテレビ観戦した。「こみ上げるものがあった。少しでも近づけるよう頑張りたい」と刺激を受け、決意を新たにした。最大13ゲーム差からの逆転Vへ。不動の3番がチームを歓喜に導く。

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2008年10月3日のニュース