松井秀 古傷再発、球宴選出に影響も

[ 2008年6月20日 06:00 ]

<ヤンキース・パドレス>階段を下りるのも両手で身体を支えないと出来ない状態の松井秀

 【ヤンキース8―5パドレス】ヤンキースの松井秀喜外野手(34)が18日(日本時間19日)、パドレス戦を左ひざの腫れのため欠場した。昨オフに手術した右ひざをかばいながらプレーを続けた影響で、98年に痛めた古傷が再発。試合前に、たまった水を抜く治療を受けた。今後については様子を見て決めるが、出場機会の減少は避けられず、4年ぶりの出場を目指すオールスターゲーム(7月15日・ヤンキースタジアム)選出への影響も必至となった。

 今季初の6連勝で最多の貯金6。交流戦通算118勝もアスレチックスと並び最多タイとなった。恒例のベンチ前でのハイタッチ。その列に加わる松井の歩き方がぎごちなかった。
 「前日の試合後からおかしかった。右ひざをかばう影響が出たと思う。左ひざへの負担は必ずあると思っていた。予想していたことではあった」
 恐れていたことが現実になった。左ひざは巨人時代の98年に春季キャンプで痛めて以来の古傷。これまでも何度か悩まされてきた。今回は「どこで痛めたというものではない」と、オフに手術した右ひざを無意識にかばい続けたことで、左ひざに疲労が蓄積。18日の朝になって腫れがひどくなった。試合前にはチームドクターの診察を受け、ひざ関節にたまった関節液を注射で抜く処置を受けた。欠場は今季6試合目だが、休養目的だったこれまでとは意味合いが違った。
 昨季終盤にも右ひざの水を抜いた。「(その時より)量も少ないし、今回の方がずっと楽になった。去年の右ひざの方が悪かったし、そういう状況でもやっていた」と早めの処置を強調するが、今後の出場試合数減は避けられそうもない。
 19日のパ軍戦も先発メンバーから外れ、試合前にトレーナー室で治療を受けた松井。ジラルディ監督は今後について「具体的には決めてないが、優れた代打をベンチにおけることになる」と発言。来週は敵地での交流戦が続き、7試合中6試合でDHが使えないこともあり、代打として試合に備えることになる。DHで4年ぶり3度目の出場を目指す球宴選出への影響は必至だ。
 右ひざ手術から完全復活を目指した今季は一時打率首位に立つなど順調だった。だが、これまでも数々の困難を乗り越えてきた男は「この後、しっかりできればいい。気持ちの変化はない」と前を向いた。逆境での強さが試されるときだ。

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2008年6月20日のニュース