オカンのススキノ禁止令に中田「無理」

[ 2008年2月13日 06:00 ]

元気にノックを受ける中田

 歓楽街はまだ早い――。日本ハムの高校生ドラフト1巡目・中田翔内野手(18=大阪桐蔭)の母・香織さん(44)が、息子に対して「ススキノ禁止令」など“おかんのススメ”を突きつけた。沖縄・名護でキャンプ見学していた香織さんは12日、自宅のある広島へ戻ったが、去り際に息子に対してしっかりお説教。元気いっぱいの姿に目を細めながらも、プロで成功を収めるために、手綱を締めることも忘れなかった。

 どっしりとした下半身。そして丸太のような両腕。ピンポン球のように場外弾を放つ怪物も、おかんにとっては1人の息子でしかない。広島に帰る直前、母・香織さんが悩める心中を吐露した。
 昨秋ドラフト後の会見、1月の新入団選手歓迎式典などで中田は“ススキノ願望”を何度となく口にしてきた。北海道で一番行きたい場所に、日本有数の歓楽街を挙げていることについて「まったく、どんなところかも知らないで…。とりあえず1、2年は我慢してほしい」と“強い勧告”を出した。プロ選手となれば関係者と付き合いもある。18歳とあって飲酒はもちろんご法度だが、店を訪れることは法律で禁じられていない。合コンに関して「いろんな経験をすればいい」と寛容な姿勢を示した母も、歓楽街通いはまだ早いと判断。中田にとって魅力的に映る街も、親にすれば“心配の種”でしかない。
 “おかんのススメ”は止まらない。髪形について「あれが一番似合っている。初々しいままでいてほしい」と小2から見慣れている丸刈りを要望。キャンプイン直前はソフトモヒカンにも挑戦したが「皆さんからも言ってやってください」と頭を下げた。さらに「次に会うときまでにシュッと余計なお肉を落としてほしい」とダイエットも指令。9日の練習で腹筋していた姿に「ウチの子、まるでダルマみたい」とこぼしたことが脳裏に焼き付いているようで「ダルビッシュさんは本当に格好いい。隣に立たんといてほしいぐらい」とモデル並みの右腕と、体重103キロの息子を比較して嘆いた。
 ただ、中田もすかさず反撃。おかんの言葉を報道陣から伝え聞くと「ススキノ禁止?それは無理ッス」とニヤリ。髪形については「別に丸刈りでもいいッスけど…」としたものの、ダイエットは「体形は別に気にしない。落とすつもりはない」と言い切った。
 公私でキャンプの話題を独占する中田だが“本業”は順調。14日の紅白戦(国頭)も3番・三塁で出場する。香織さんも「本当に楽しそうにやっていて安心しました」とここでは笑顔を見せた。中田担当の木村スカウトは「お母さんがそう言っているのだから、そうさせますよ」と“お目付け役”になることを約束したが、果たして怪物がおとなしくしているかどうか――。

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2008年2月13日のニュース