【王将戦】藤井王将、33年ぶり大逆転V5!1勝3敗から3連勝「“不思議な気持ち”が実感に近い」

[ 2026年3月27日 05:00 ]

第75期王将戦第7局第2日 ( 2026年3月26日    関西将棋会館 )

<第75期王将戦>5連覇を達成し、胴上げされ笑顔を見せる藤井王将(撮影・西尾 大助、会津 智海、河野 光希、藤山 由理)
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 藤井聡太王将(23)=名人など6冠=が永瀬拓矢九段(33)を挑戦者に迎えた第75期王将戦(特別協力・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社)7番勝負第7局は26日、大阪府高槻市の関西将棋会館で第2日が指し継がれ、先手・藤井が89手で勝利した。対戦成績を4勝3敗として5連覇。7番勝負での1勝3敗のカド番からの3連勝は33年ぶり。次戦は29日、ダブルタイトル戦で共にカド番に追い込まれていた棋王戦5番勝負第5局へ向かう。

 思いは盤上に表現した。54手目△3八角以降、追い回された飛車を67手目▲5八飛(第1図)と当て返した。自王の横腹はがら空き。壁銀でもあり退路はふさがれている。飛車を手放す恐怖を、読みの裏付けで克服した。

 「印象的な強い受けでした」。74歳まで現役で指した立会人の桐山清澄九段も驚かせた、勝利宣言のような強手だった。

 自らの信念に従うようだった。終局後の記者会見。7番勝負第4局で1勝3敗と追い込まれてからの3連勝は、1992年度名人戦での中原誠十六世名人以来33年ぶり。その前の達成者も大山康晴十五世名人が2回に米長邦雄永世棋聖と大棋士ぞろい。快挙を称える声に「(カド番になって)防衛は厳しいのかな、と感じるところもあった。防衛を目指すより目の前の一局に全力を、と考えた。“不思議な気持ち”が実感に近い」。藤井は笑みをたたえながら、決して喜びを語ることはなかった。

 では、その勝負哲学はどこから来るのだろう。浮上した不調説も踏まえ「将棋に調子はあるのか?」と聞いたことがある。

 盤上に全ての情報が公開される将棋は、運の関与する余地がなく実力のみで勝敗が決まる。両者秒読みの終盤は「指運(ゆびうん)」と呼ばれる直感で指すこともあるが、それも読みの処理能力次第。デビュー以来29連勝があり、公式戦連敗は2が最多。圧倒的数字を刻む6冠は「視点の問題」と指摘する。

 「対局していけば良い結果が続くことも、その逆もしかり。ある程度、気持ちのありように影響を与えることは自然」。その上で、「ミクロな視点では(調子が)あるのが自然だし、マクロな視点では結局、実力に収束する」。冷静に内容を見つめ楽観も悲観もしない。突き詰めれば実力を高めることに専心し「あまり状況のことは意識せず、目の前の局面に集中する」。23歳にして歴戦のつわものは、今年度の総仕上げに棋王戦第5局へ向かう。(筒崎 嘉一)

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