天心「もう負けは一生見られない」 拓真戦での初黒星で手に入れた強さ「最終的にはフル○ンになれる」

[ 2026年4月12日 15:53 ]

<那須川天心一夜明け会見>試合を報じる本紙を手に涙ポーズの那須川(撮影・島崎忠彦)
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 プロボクシングWBC世界バンタム級2位の那須川天心(27=帝拳)が約4カ月半ぶりの再起戦での勝利から一夜明けた12日、都内の所属ジムで会見した。11日のWBC同級挑戦者決定戦(東京・両国国技館)では同級1位フアンフランシスコ・エストラダ(35=メキシコ)に9回終了TKO勝ち。5戦ぶりのKO勝利を飾り、昨年11月に敗れた王者・井上拓真(30=大橋)への挑戦権を手にした。

 陽キャの天心にようやく笑顔が戻った。連敗が許されないエストラダ戦前はあえて明るいキャラクターを“封印”していたことを明かし「試合への集中の仕方が分かった。自分なりの意志で“無”でいった」と悲壮な覚悟で臨んだことを明かした。「ここで勝てて生き残れたのがデカい。本当に負けていたらどうすることもできなかった。選手としても、一人の男としても成長できた一日」と安堵(あんど)。会見中には自然と笑みがこぼれ、「試合ではしっかり手数が出たので、今後は口数を増やしていきたい」と“天心節”を響かせながら、約25分間しゃべり倒した。

 元世界2階級制覇王者エストラダに何もさせずに完勝。自身の放った右ボディーが相手の左肋骨(ろっこつ)2本を粉砕していたことも判明。「(6回の)バッティングのときに入った右ボディーが一番感触があった。あのボディーのダメージは大きかったんじゃないか」と振り返った。

 前日計量時には「正直怖さもある」と再起への決意を語った那須川。「人は成功ばかり見せるが(自分は)せっかく失敗した。人前で失敗することは恥だと思うが、選ばれた人しかできない。“負けたんだ”と、とことんそこを考えた」と昨年11月の拓真戦の敗戦と真摯(しんし)に向き合ったと言う。

 「だからこそ応援してもらえる。負けてカメラを向けられたりして嫌な気持ちになることも、もちろんある。逃げたくなるとも思うが、もう全てさらけ出して。最終的にはフルチンになれるよ、と。ありのままの姿でいけるくらいの覚悟を持っている」と天心節を響かせながら、敗戦を機に新たな“強さ”を手に入れたことを熱弁した。

 「勝っている姿を見せることは世の中あまりない。みなさん普段から負けているだろうし、言いたいことを言えない。そこをしっかり出していくことは大事。そこを大事にしている」と世間へ訴えかけながら「せっかく負けたし、もう負けるところは一生見られないと思う。いい教訓にしたと思ってもらえれば」と連勝継続を力強く宣言した。

 5月2日の東京ドームで行われる、井上拓―井岡戦の勝者とは今年9月に対戦予定。それでも見据えているのは拓真へのリベンジだ。「それ以上に預けたものが大きい。変な決着では終われない」とKO決着も宣言した。元世界4階級制覇・井岡一翔(37=志成)との勝敗予想には「どうなるんだろう…本当に分からない」と明言せず。当日、現地での観戦予定は不透明であることを明かしながら「拓真選手に勝ってほしい」と話し「昨日はてるてる坊主と言ったが、ただ晴れるだけで意味ない。わら人形にしておきます」と冗談めかし、リベンジへの思いを改めて強くしていた。

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