北口榛花 またも最終第6投で逆転V 今季3戦全勝!トークも“磨き”「聖徳太子じゃないので…」

[ 2024年5月20日 04:20 ]

陸上 セイコー・ゴールデングランプリ ( 2024年5月19日    東京・国立競技場 )

<セイコーゴールデングランプリ2024>女子やり投げ、優勝者が観客席にプレゼントを撃ち混む銃型の器具の音で驚き、恥ずかしそうに笑顔を見せる北口(撮影・木村 揚輔)
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 女子やり投げは昨年の世界選手権覇者の北口榛花(26=JAL)が最終投てきで63メートル45をマークし、逆転優勝を飾った。既にパリ五輪代表に決まっている中、これで今季3戦3勝とした。男子100メートル決勝は昨年のアジア選手権覇者の柳田大輝(20=東洋大)が10秒21で初制覇。サニブラウン・ハキーム(25=東レ)は10秒97の8位だった。男子400メートル障害は豊田兼(21=慶大)が日本歴代5位の48秒36で制した。

 またも6投目で北口が魅せた。2位で迎えた最終投てき。しっかりとした助走からやりを放ち、トップに躍り出る今季ベストの63メートル45をマークした。優勝が決まると、ほかの選手たちと健闘を称えて抱き合った。

 昨年の世界選手権、今季初戦の4月のダイヤモンドリーグ第2戦で最終投てきで逆転。5日の水戸招待でも6投目で記録を伸ばした。持ち味の勝負強さを発揮し「いい面でもあるが、切羽詰まらないとできない。最初からもっと緊張感を持って臨めたら」と苦笑いした。

 体の状態は万全ではなかった。水戸招待後に来日したセケラック・コーチには「コンディショニング重視で(練習を)やらせてほしい」と直訴。追い込むのではなく、体のケアに時間をかけるなど工夫してきた。「今まで自分の体が板のように感じていたのが、柔らかい板に変わってきた」。動かしやすいフィジカルを取り戻し、昨年の世界選手権2位のウルタド(コロンビア)、同3位のリトル(オーストラリア)ら実力者がそろった大会を制した。

 世界女王となったことで注目度は増し、この日も競技後に多くの報道陣に囲まれた。それでも、矢継ぎ早に質問を浴びた際には「すいません、聖徳太子じゃないので…」と返して笑いを誘うなど、ユーモアあふれる姿は変わらない。パリ五輪まで残り2カ月。さらに調子を上げ、日本中に歓喜を届ける。 (西海 康平)

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