筋トレで本当に痩せるのか。なぜ「意味ない」説が出る?自宅でできるダイエットメニュー

[ 2024年5月17日 09:00 ]

「痩せたいけれど筋トレって効くのかな?」「有酸素運動のほうが痩せる?」

筋トレを行うことで痩せることは可能ですが、ダイエットで筋トレを活用する場合、どれくらいの強度や頻度でやればいいか、またどんなメニューを行えばいいか、わからない人も多いでしょう。

そこで本記事では、筋トレで痩せる理由と、効率よくダイエットを手助けするおすすめ宅トレメニューを紹介します。

筋トレが痩せると言われる2大理由

筋トレにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ダイエット目線で見ていきます。

筋肉量の増加により、基礎代謝が向上する

筋トレを定期的に行うことで、基礎代謝が向上します。

基礎代謝とは、人間が生きていくために最低限必要なエネルギーのこと。このエネルギーは体温の維持、筋肉や臓器の活動などに用いられ、基礎代謝が高ければ普通に生活しているだけでもエネルギーを消費しやすくなります。

そのため1日の消費カロリーが増え、同じ体重の人と比べて太りにくい体質となります。過度な運動や食事制限をせずにダイエットができることでしょう。

・基礎代謝を増やす方法のひとつに「筋肉量の増加」がある

基礎代謝は筋肉量が増えるにつれ向上します。そのため、筋トレで筋肉をつけることで基礎代謝が上がり、痩せやすくなると考えることができます。

筋トレを行うことで筋肉量が増えることから基礎代謝が向上し、痩せやすい身体を目指すことが可能です。

メリハリのある体を目指すことができる

痩せる目的でなにかトレーニングを始めるとなると、ランニングやジョギングなどの有酸素運動を行う方も多いでしょう。

たしかに脂肪を落とすなら有酸素運動のほうが適切です。筋トレと有酸素運動を組み合わせたサーキットトレーニングやHIITなども有効です。

HIIT(ヒット)トレーニングHIIT(ヒット)トレーニングとは。ダイエット効果を高めるやり方、メニュー例

しかし、分厚い胸板やしっかりとした二の腕、引き締まった腹筋、上向きのお尻など、メリハリのある身体を目指すのであれば、重量を扱う筋肉トレーニングも必要不可欠です。

脂肪を落とすのは有酸素運動、基礎代謝アップと理想のボディラインを作るのは筋トレです。

有酸素運動・筋トレ・ストレッチの効果とは。メリットとデメリット、運動量の目安

筋トレして逆に太るということはある? 太った場合に考えられること

ダイエット中に筋トレをしても、ムキムキになるから意味がない、逆に体重が増えるという意見もあります。

しかし、筋トレをして太るということはあまり考えられません。

筋肉がつくと体重の数値は増えるが、体脂肪率は下がる

プロレスラーのように、筋トレしながらも脂肪をつけるとなると体重が増加して太ったという風に感じるかもしれません。

しかし、一般人が筋トレをして体重の数値が増えた場合、筋肉量が増加してそのぶん数値が増えたことが考えられます。代わりに見た目は引き締まったのではないでしょうか。

それは太ったとは言い難いでしょう。

摂取カロリー>消費カロリーだと意味がない!

一方、筋トレをしていても食事の摂取カロリーが多すぎると、筋トレの消費カロリーより摂取カロリーの方が多いので、結果的に太るといったことにつながります。

ある程度の食事管理をしていれば、筋トレしている以上、太ることは考えにくいでしょう。

筋トレをしてもムキムキにはならない

筋肉は簡単に太くなるものではありません。ムキムキになるには、大変な努力を続けなければなりません。

さらに、女性はホルモンの関係で、男性のように筋肉がムキムキになる心配はほとんどありません。

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「筋トレは意味ない」説を斬る! 筋トレで痩せるための5か条

筋トレは痩せるために有効ですが、それだけをやっても効率よく痩せることは難しい。筋トレで痩せるためには、どんなことを意識すると効果的でしょうか。

1.栄養不足だと筋トレ効果が出ない! 食事は3食とろう

3食の食事内容は重要です。

ダイエットの際に食事を抜く方がいますが、食事を抜いてしまうと栄養が行き渡らずトレーニング効果が出にくくなったり、トレーニング時にエネルギー不足で筋肉を分解したりするなど、せっかく鍛えた筋肉が落ちてしまう可能性があります。

先ほども紹介したように、筋トレで痩せるなら筋肉量を増やすことがキーとなります。

筋肉を成長させてくれるのは、トレーニングと食事です。筋トレで刺激した筋肉に十分な栄養を与えるため、栄養バランスのよい食事を3食とる必要があるのです。

2.有酸素運動も合わせて行い、脂肪を落とそう

効率よく痩せたいのであれば、筋トレにプラスアルファで有酸素運動を行うことが有効です。

筋トレは筋肉の肥大や強化を目指すものですが、エネルギーを消費するという面では有酸素運動を取り入れることで、脂肪を効率よく消費することが可能です。

また、筋トレ後に有酸素運動を行うと、より多く脂肪燃焼によってカロリーが消費されるという意見も少なくありません。

ジョギングやウォーキングなど、筋トレ後でもできる有酸素運動がおすすめです。

3.意識改革という目線でジムを契約しよう

ジムを契約することも有効です。

ジムにはダイエット目的の人から筋肉を肥大させたい人まで、幅広い人たちが利用しています。

筆者もそうですが、意識が高い人たちが集まるジムで筋トレすることで、自分の意識の向上とトレーニングの集中力の維持が向上しやすくなります。

BEYOND

また、ほかの利用者が行っている筋トレ方法を真似したり、個人では揃えにくいマシンを利用することで、身体へ常に新しい刺激を与えることが可能です。

ジムを契約することは費用もかかりハードルが高く感じる人もいるかと思いますが、今はチョコザップなど値段が安いジムも多く出ています。筋トレで本気で痩せたい人なら選択肢のひとつと言えるでしょう。

【体験取材】chocoZAP(チョコザップ)、店舗に行って感じたこと。編集部員の口コミつきで「良い点・悪い点」をレポ

4.自宅でできる筋トレメニューを習得し、三日坊主を防ぐ

ジムだけで筋トレを行うことも有効ですが、ジムへ行くことにハードルを感じて定期的なトレーニングができない、三日坊主が心配な人も多いでしょう。

毎日、すぐできるという視点では、自宅筋トレも押さえておきましょう。

ダイエットも筋トレも継続的が大切。自宅筋トレで運動のハードルを低くし、三日坊主対策のひとつにします。

次項では自宅で行える筋トレメニュー例について紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。

5.効率を考え、大きな筋肉をメインに鍛えよう

痩せるために筋トレを行う場合、大きな筋肉を鍛えるようにしましょう。大きな筋肉を鍛えることで、基礎代謝が向上しやすくなるからです。

具体的には、以下のような部位を鍛えましょう。

  • 胸(大胸筋)
  • 肩(三角筋)
  • 背中(広背筋)
  • お尻(大殿筋)
  • 太もも前(大腿四頭筋)
  • 太もも裏(ハムストリングス)

大きな筋肉を狙った筋トレは回復に時間を要します。

また、重量をかければかけるほど筋肉に負荷がかかるので、筋肉痛の部位は筋トレをせず、別の部位を鍛えるようにします。

超回復とは。筋トレ後、なぜ休息日が必要なのか、筋肉の回復にかかる時間は

筋トレの頻度はどれくらい? 目安は週3

筋トレを行う頻度として、週に2〜3日程度が良いでしょう。

トレーニングを行う頻度はその人の目的によって異なり、身体のシェイプアップであれば2〜3回のトレーニングで十分です。

ただし、筋肉痛の部位はトレーニングを避け、別の部位を鍛えるようにしましょう。

筋肉痛で筋トレは逆効果!筋肉痛の正体と対策[トレーナー監修]

また、週に2〜3回の頻度で先ほど紹介した筋トレ+有酸素運動で行うと、さらに効果的です。

ダイエット目的で筋トレを行う場合、どこを鍛えれば痩せやすくなる?

先ほども触れましたが大きい筋肉の部位です。

大胸筋や背中、下半身などの部位を鍛えることで、筋肉量が増え、基礎代謝の向上が効率よくなされます。

初心者でも簡単!自宅でできる筋トレメニュー5選

ここからは、自宅でできる筋トレメニューについて紹介します。

スクワット

股関節からしゃがむスクワットは大腿四頭筋やハムストリングス、大殿筋といった身体の中で一番大きな筋肉を狙ったトレーニングのため、基礎代謝の向上やヒップアップなどの効果が期待できます。

スクワット徹底解説筋トレ「スクワット」の効果と正しいやり方、姿勢フォーム

プランク

体幹トレーニング「プランク」のやり方プランクは体幹を鍛えるトレーニングで、インナーマッスルに負荷を与えていきます。鍛えるメイン部位は体幹ですが、背中や肩、腹筋など広範囲の筋肉に刺激を与えることができます。

しかし、効果を発揮するためには正しいフォームで行うことがなにより重要です。

疲れてくるとお尻が上がったり腰を反ったりするケースがあるので、姿勢を確認しながらトレーニングを行ことがベストでしょう。

プランク効果を“最大限に”引き出すやり方。何日目から変化が出る?毎日やるとどうなる?

ヒップリフト

ヒップリフトはお尻をメインに、太ももやハムストリングなど下半身全体を鍛えるトレーニングです。

大きな筋肉が集まる下半身を鍛えることで痩せやすい身体を目指せる以外にも、姿勢やボディラインが綺麗になるといった効果も期待できます。

【動画あり】お尻と腰を鍛える筋トレ「ヒップリフト」の効果的なやり方

ランジ

ランジ 片足を曲げて腰を落とすランジは足から太もも、お尻の引き締めを狙うことができ、ボディメイクに最適なトレーニングです。

スポーツを行っている人にもおすすめで、下半身を使うバスケットボールやサッカーなどを行っている人も取り組みたいトレーニング。

自重ではなく、ダンベルを持ちながら行い、負荷をかけていきましょう。

ランジトレーニングの図ランジ筋トレの効果とやり方。どこに効く?トレーニングのコツとは

シットアップ

シットアップは主に腹筋(腹直筋)を鍛えるトレーニングです。

腹筋不足の人は、太ももを掴みながら行うことで、身体に余計な負荷を与えずに行うことができます。

楽にできるようになったら、ダンベルをお腹に置く、両手で持つなど重りなどを活用して、腹筋に最大限の負荷をかけて行うようにしましょう。

筋トレ「シットアップ」の正しいフォームとやり方

「筋トレだけで瘦せる」のではなく、筋トレ「も」取り入れることでダイエットの効率化アップ

効率よく痩せるためには、筋トレを取り入れましょう。筋肉が成長し、基礎代謝の向上やボディパーツを整えることができます。

また、本記事で紹介した筋トレは自宅で行える自重トレーニングばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

執筆者プロフィール

溝渕恵大

本業はサイト運用を担っており、副業ではフリーライターとして150本以上を執筆。体が変化することを楽しみに筋トレを日々の日課としており、週4ペースで朝8時からウエイトトレーニングに励んでいる。朝にトレーニングをおこなうことで、ボディメイクだけでなくその後の仕事が捗ることを実感し始めてから、朝トレがやめられない。

監修者プロフィール

なか整形外科京都西院リハビリテーションクリニック
院長 樋口直彦 先生

なか整形外科樋口 直彦
帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。バレーボールVリーグ「サントリーサンバーズ」のチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。

医療法人藍整会 なか整形外科
京都北野本院 https://www.naka-seikei.com
京都西院リハビリテーションクリニック https://nakaseikei.com

<Text:溝渕恵大/監修:医療法人藍整会なか整形外科/Edit:編集部>

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