イ・ボミ 289試合で13年間の戦いに幕 99位で予選落ちも サプライズ引退セレモニーに涙

[ 2023年10月21日 04:30 ]

女子ゴルフツアー NOBUTA GROUP マスターズGCレディース第2日 ( 2023年10月20日    兵庫県・マスターズGC=6495ヤード、パー72 )

サプライズ引退セレモニーでイ・ボミ(前列中央)は選手らに囲まれる(撮影・井垣 忠夫)
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 ツアー21勝のイ・ボミ(35=延田グループ)が日本最後のラウンドを笑顔で終えた。107位から2バーディー、2ボギーの72で回り通算11オーバーでホールアウト。99位で予選落ちしたが、韓国出身のスマイル・キャンディは「幸せです」と満足そうに話した。

 18番グリーンを囲む観客席から「ありがとう」の声が飛んだ。パーパットを沈めたイ・ボミの顔に笑みが広がった。最後のラウンドは72。13年間、289試合に及ぶ日本ツアーでの戦いが終わった。

 「日曜日に上位で回ることを想像した。結果はそうじゃないけど、私の心は今凄く幸せです。今日はいいゴルフができた」。1番のティーショットを打つ前から泣き出した。2番では残り128ヤードから9Iで20センチにピタリ。「これが私のアイアンショットだと思った」。鋭い一打でバーディーを奪った。自己ワーストの83を叩いた初日から一変。全盛期を思わせるゴルフだった。

 10年に韓国ツアーで賞金女王を獲得後、米ツアーに行く選択肢もあった。しかし英語ができないこと、家族と離れることを心配。母・ファジャさんの勧めもありテレビで横峯さくらのプレーを見て「格好良かった。私も日本でプレーしたいと思った」と日本行きを決断した。選んだ異国で21勝を挙げた。13年前の選択を「間違いなかった」と断言した。

 観戦したファジャさん、夫のイワンには「何年か前からゴルフをやめたかったけど、お母さんと彼が応援したから諦めずにプレーできた」と謝意。ホールアウト後には選手がサプライズで引退セレモニーを開いた。全員から花束を受け取り「感動した。感謝以上の言葉があれば渡したい」と涙を流した。

 11月に韓国で試合に出場した後、第一線を退く。イ・ボミは「朝早く起きるのがしんどい。ゆっくり寝たい」と言った後「今は試合が恋しくなっている」とほほ笑んだ。

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