競泳ニッポン 選手から日水連への批判続出「アスリートファーストではない」「ヘッドコーチにがっかり」

[ 2023年8月8日 19:36 ]

五十嵐千尋
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 水泳世界選手権で競泳日本代表が2000年代で最少のメダル2個と惨敗したことを受け、複数の選手が日本水連を批判する事態に陥っている。

 2大会連続で五輪出場中の五十嵐千尋(28=T&G)が8日に自身の公式X(旧ツイッター)を更新。「東京オリンピック以降から明らかに日本チームは世界から出遅れています。私は約10年ほど代表を経験してきましたが、今回の福岡の世界水泳はかなり厳しい結果です。原因のひとつとしては、日水連が選手に対してアスリートファーストではなくなってしまったからだと思います」と指摘。「選手が不満を持っていれば、結果を出せるはずがない。もっと選手の意見に耳を傾けるべき」と訴えた。

 同じく2大会連続五輪出場中の塩浦慎理(31=イトマン東進)は大会を総括した横山貴ヘッドコーチ(43)の「これまでずっと無観客の試合を経験していた選手たちが、満員の観客や歓声に圧倒されてしまった」との発言を疑問視。「声援は本当に最高でした。ヘッドコーチのコメントがこれではがっかり」と失望を隠さなかった。

 男子50メートル自由形で予選敗退した塩浦にとって今夏の世界選手権は19年世界選手権以来の個人種目での世界舞台だった。4月の代表選考会で一定基準の記録を残した選手が優先的に派遣される5月の欧州GPへの自費参加を直談判したが、コーチ陣に認められなかったことも明かし「言葉にできない勝負勘のようなものがあって、コロナ禍以降それが戻らないなぁと。準備段階でやり切れなかった」と悔いた。

 ある主力選手は女子メドレーリレー決勝の選手が直前で変更になったことについて「選手への配慮がなかった」と問題視した。自国開催の世界選手権の競泳ニッポンは男子400メートル個人メドレーの瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)、男子200メートルバタフライの本多灯(21=イトマン東京)の3位が最高成績。金、銀なしは01年福岡大会以来22年ぶりで、世界との差が浮き彫りになった。首脳陣と選手が一枚岩になれなければ、パリ五輪も惨敗は避けられない。

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