レイカーズが激闘を制して1回戦突破に王手 第7シードが第2シードを倒せば史上2回目 八村は7得点

[ 2023年4月25日 14:27 ]

第1Q、ペイント内でジャンプシュートを放つレイカーズの八村(AP)
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 西の第7シードとしてポストシーズンを迎えているレイカーズは24日、プレーオフ1回戦の第4戦を地元ロサンゼルス(カリフォルニア州)で迎え、延長の末に117―111(前半54―52、延長13ー7)で第2シードのグリズリーズを振り切って3勝1敗。壮絶なデッドヒートを乗り切っての勝利で、現行のプレーオフ方式の第7シードが過去1回しか成し遂げていない1回戦突破に王手をかけた。

 レブロン・ジェームズ(38)は45分出場して22得点と20リバウンドを稼いだが、20リバウンドはレギュラーシーズンとプレーオフを併せて通算1691試合目で自己最多となった。レイカーズの選手で20得点+20リバウンド以上をプレーオフで記録したのは、2004年6月13日のファイナル第4戦(対ピストンズ)でシャキール・オニール(当時32歳)が36得点と20リバウンドをマークして以来、19年ぶり。大舞台での底力を誇示する一戦となった。

 オースティン・リーブス(24)も23得点。第3戦で31得点と17リバウンドを記録したアンソニー・デービス(30)は12得点と11リバウンドにとどまったが、それでも4ブロックショットをマークして勝利に貢献。接戦となった第4Qではディアンジェロ・ラッセル(27)が6反則で退場となったものの、同選手は第4Qの7分5秒からの1分間で3点シュートを3本連続で成功させるなど土壇場で粘りを見せてチームのオフェンスを支えた。

 八村塁(25)は14―15の第1Q6分48秒からコートに登場。ペイント内の正面から最初に放ったジャンプシュートを成功させた。前半の出場は8分にとどまって得点は2得点のみ。しかし第3Qに入るとフリースローを2本決め、このクオーター終了間際には右のコーナーから3点シュートを沈めた。

 ただし得点は第3Qまで。フィールドゴール(FG)の成功は9本中2本(うち3点シュートは4本中1本)で、ウィザーズ時代の21年の1回戦(対76ers)を含めて今シリーズの第3戦まで続けてきた2ケタ得点は9試合目でストップした。

 102―102で迎えた第4Qの残り10秒にはジェームズのパスを受けて右手によるダンクに持ち込んだが、2年連続でブロックショット王となっているジャーレン・ジャクソンJR(23)に阻止されて“決勝点”はおあずけ。しかし6リバウンドも記録しただけでなく、延長(5分間)はフル出場。“クロージング・ユニット”としての役目は果たし、出場26分間のチームスコアはプラス18だった。

 八村のレギュラーシーズンとプレーオフを含めた3点シュートの成功本数は61(レギュラーシーズン51、プレーオフ10)。これはすでに1回戦敗退が決まったネッツの渡辺雄太(28)が保持している日本選手のシーズン最多記録(レギュラーシーズン60+プレーオフ1)に並んだ。今季の3点シュートの成功率は31・9%だが、今シリーズでは62・5%(16本中10本)に上昇。またポストシーズンでの自身の成功数は21年時の9本を上回った。

 グリズリーズではデズモンド・ベイン(24)が36得点を稼いだが今季の成功率が40・8%だった3点シュートの成功は12本中3本のみ。右手首を痛めているジャー・モラント(23)は19得点と7アシストを記録したが勝利には結びつかなかった。

 NBAのプレーオフは2003年から1回戦が5試合制から7試合制に変更され、第8シードが第1シードにシリーズで勝ったのは現行方式では過去3回あるが、第7シードが第2シードを倒したのは10年のスパーズ(マーベリクスに4勝2敗)のみ。東西両地区における全40回のシリーズでわずか1回しかなく、シリーズ突破確率は2・5%という狭き門になっている。レイカーズが03年以降に第7シードとなったのはこれが5回目。過去4回は3勝4敗、1勝4敗、4戦全敗、2勝4敗で敗退したが、今季はこれまでとは違った戦いぶりを見せている。

 <八村の全オフェンス>
 ▼第1Q(出場5分12秒=2得点)
(1)8分47秒・ペイント内の正面でジャンプシュート=○(アシスト・ジェームズ)
 ▼第2Q(出場3分1秒=無得点)
(2)2分26秒・ペイント内の正面でジャンプシュート=×
 ▼第3Q(出場5分52秒=5得点)
(3)6分37秒・右サイドから3点シュート=×
*7分50秒・フリースロー2本=○○
(4)10分34秒・ピック&ロールからインサイドにカット。左手でゴール下=×
(5)10分51秒・左サイドから3点シュート=×
(6)11分47秒・右コーナーから3点シュート=○(アシスト・ジェームズ)
 ▼第4Q(出場5分29秒=無得点)
(7)1分37秒・正面やや右でステップバックからジャンプシュート=×
(8)10分40秒・左サイドから3点シュート=×
(9)11分50秒・ジェームズのパスを受けて右手によるダンクに持ち込んだがジャクソンJRにブロックされる=×
 ▼延長(出場5分=シュート機会なし)

 <レイカーズの1回戦成績>
 ▼第1戦=○128―112(29)
 ▼第2戦=●93―103(20)
 ▼第3戦=○111―101(16)
 ▼第4戦=○117―111(7)
 *カッコ内は八村の得点

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