サニブラ待ってた雨!天も後押し、過去出場2回とも雨中で好成績「慣れっこなので大丈夫」

[ 2019年6月27日 05:30 ]

100メートル、200メートルの2冠を狙うサニブラウン
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 陸上の世界選手権(9月28日開幕、ドーハ)の代表選考会を兼ねた日本選手権は27日、福岡市の博多の森陸上競技場で開幕する。26日は男子100メートルの有力選手が記者会見し、17年に雨の中で2冠を獲得したサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)が期間中の雨予報を歓迎した。同日、サニブラウンの福岡入りを待っていたかのように九州北部が梅雨入り。若き日本記録保持者が“俺の日”とばかりに、雨中の激走を見せる。

 荒れた天気も、サニブラウンにとっては恵みの雨だ。100メートル、200メートルともに決勝は雨の可能性もあるが、「(雨の試合は)結構慣れっこなので大丈夫だと思う」と意に介していない。

 それもそのはずだ。出場した過去2大会はいずれも雨の中で好結果をマークした。城西高2年時に出場した15年(新潟)は100メートル決勝で社会人らを抑えて10秒40で2位に入った。17年(大阪)は100メートル決勝で大会新記録となる10秒05をマークして初優勝。03年の末続慎吾以来16人目となる100メートル、200メートルの2冠を達成して、短距離の勢力図を大きく塗り替えた。

 100メートル決勝の28日は降水確率30%だが、200メートルが行われる29、30日の週末はともに60%と雨模様。体が冷えるなど雨中の戦いには難しさも伴うが「自分が出る日本選手権は全部雨。自分のせいかも」と冗談を言う余裕すら漂わせた。

 “恵みの日程”も後押しする。2冠した17年大会は3日間で5レースを走り抜き「満身創痍(そうい)だった」と振り返るほど疲弊したが、今年は4日間開催となったため、余裕も生まれた。200メートル予選後に100メートル決勝を走った17年に比べて2種目が重なる日はないだけに「(200メートルに)切り替えて集中できる。パフォーマンスにも良い影響があると思う」と歓迎した。

 前回大会の優勝者で自己ベスト10秒00の山県亮太(27=セイコー)は無念の欠場となったものの、G20大阪サミットと重なる形で開催される「100メートル福岡サミット」には短距離主要5選手がそろう。今季すでに参加標準記録(10秒10)を突破している選手は、優勝すれば世界選手権代表。日本短距離界の新盟主サニブラウンは「東京五輪を見据えた上では大事な大会と捉えている。博多は初めてなので新鮮な気持ちで臨めると思う」と出生地の福岡で世界を見据えている。 

 ▽ドーハ世界選手権代表内定条件
 (1)世界選手権の参加標準記録を満たした優勝者
 (2)アジア選手権の個人種目で優勝し、今大会も優勝した選手の2つ。日本選手権で条件を満たせなくても、9月15日までに参加標準記録を突破すれば、選ばれる可能性がある。

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2019年6月27日のニュース