遠藤 彦星より白星!?七夕に部屋頭の自覚、関取量産へ活躍誓う

[ 2014年7月8日 05:30 ]

大勢のギャラリーが見守る中で稽古をする遠藤

 大相撲の名古屋場所(13日初日、愛知県体育館)を西前頭5枚目で迎える遠藤(23)が七夕の7日、所属する追手風部屋の繁栄を願った。三役昇進などの具体的な目標は口にしなかったものの、幕下上位に有望株がひしめく部屋の底上げを宣言。部屋頭として関取量産に一役買うことが、この日48歳の誕生日を迎えた追手風親方(元幕内・大翔山)への何よりのプレゼントになる。

【名古屋場所番付表】

 朝稽古後に七夕の願いを尋ねられた遠藤は三役昇進、白鵬撃破、体重増量などといった具体的な目標を“あえて”口にしなかった。「今言ってもかないませんから。たくさんありすぎて書けません。欲張りですけど、一つずつ(夢を)かなえていかないと」。用意された短冊に文字を書くことも断った。それは、黙々と努力することで一段一段、階段を上がってきた23歳なりの考えだった。

 自らの願いは胸の内にとどめたが、部屋頭としての自覚は口にした。「みんなの番付が上がってきて、それがプラスになっているんで僕もうれしい」。先場所後には20歳の大栄翔が新十両に昇進し、1年前に自らが十両に上がって以来、初めて関取の特権である稽古場での白まわしが2人になった。幕下上位にも川端(東6枚目)、大翔龍(西12枚目)、大翔岩(東14枚目)という関取候補がひしめき、この日の稽古でも彼らと計16番胸を合わせて奮起を促した。

 7日に48歳の誕生日を迎えた師匠の追手風親方も「遠藤がいければ自分もいけるというバロメーターになっている」と“遠藤効果”を認める。遠藤が入門した昨年春場所時は関取が不在。大栄翔、大翔龍は幕下下位、大翔岩は三段目にとどまっていた。その後はスピード出世したホープに引っ張られるように各力士の番付が着実に上昇。期待の有望株に稽古をつけて関取に上げることが師匠への何よりの恩返しになるだけに、遠藤自身も「そう(バロメーターに)なれるように僕も頑張ります」と底上げを誓った。

 14勝1敗で十両優勝し、人気が急上昇したのは1年前の名古屋場所。「縁起のいい場所と言い聞かせながらやっていきたい」。まずは自らが結果を残し、さらなる相乗効果を生む決意を示した。

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2014年7月8日のニュース