【大井・東京大賞典】オメガパフューム有終4連覇!ミルコ感激「本当に強い馬にしかできない。凄い馬」

[ 2021年12月30日 05:30 ]

東京大賞典を制して4連覇を達成したオメガパフューム。鞍上のM・デムーロはガッツポーズ(撮影・郡司 修)
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 21年のダート競馬の総決算「第67回東京大賞典」が29日、大井競馬場で行われ、1番人気オメガパフューム(牡6=安田翔)が快勝。史上初となる同一G1・4連覇の偉業を達成した。中央所属馬としても同一重賞4連覇は初の快挙。同馬はこれがラストラン。19年帝王賞を含む交流G1・5勝をマークして、来春から種牡馬として第二の“馬生”を歩むことになる。

 やはり大井では強かった。4年連続でミルコ・デムーロとのコンビで暮れの大舞台に挑んだオメガパフューム。初手は縦長に伸びた馬群の中団から。「スタートは集中して出たが、二の脚が遅くて心配した」とミルコ。だが、その不安も最初の1~2角まで。「向正面ではいつものオメガパフューム。コーナーの手応えも抜群だった」。一気にポジションを上げた4角。ミューチャリーと接触して大きく外にはじかれたが、すぐに立て直して直線へ。残り200メートル過ぎからはクリンチャーとの一騎打ち。内で食い下がるライバルを半馬身差で抑え込み、4連覇の偉業を達成した。

 「とっても気持ちいい。4連覇は本当に強い馬にしかできない。凄い馬。すばらしい」。ミルコはありったけの賛辞を相棒に贈った。冷や汗をかいた4角のシーンは「危なかったけど、馬の気持ちが強かった」と称賛。3歳の初制覇から、4勝全ての手綱を取ってきた鞍上は「プレッシャーもきつかったが、馬の状態はバッチリだった。安田(翔)先生が、いい仕事をしてくれた」と、トレーナーに手柄を譲った。

 その安田翔師は「目標としていたレースを、無事に終えることができて、まずは安心している」と第一声。6月の帝王賞で5着に敗れた際は「馬に覇気がなかった」と振り返るが、闘争心は衰えてはいなかった。「最近は以前のような活気のあるしぐさを見せていた。それを表に出さず、内に秘められるよう調整してきた。思ったようなレースで、やりたいことはできた」。最高の結果で締めくくったラストランを満足そうに振り返った。

 有終Vを飾り、来春からは北海道新ひだか町のレックススタッドで種牡馬入りする。「まずはレースのダメージをケアしてあげて、その後の予定に合わせていきたい」と安田翔師。4年続けて、暮れの大一番の主役の座を守り抜いた芦毛の砂王は、新たなステージへと旅立つ。 

 ◆オメガパフューム 父スウェプトオーヴァーボード 母オメガフレグランス(母の父ゴールドアリュール) 牡6歳 栗東・安田翔伍厩舎 馬主・原禮子氏 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績23戦10勝(南関東11戦5勝) 総獲得賞金6億8741万4000円 重賞は20年東京大賞典以来7勝目。

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2021年12月30日のニュース