【金鯱賞】サートゥル貫禄V!世代最強から現役最強へ20年初戦好発進

[ 2020年3月16日 05:30 ]

金鯱賞を制覇したサートゥルナーリア (右)(撮影・後藤 大輝)
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 貫禄のV発進だ。1強ムードの「第56回金鯱賞」は15日、中京競馬場で行われた。断然の1番人気に支持された昨年の最優秀3歳牡馬・サートゥルナーリアが終始スムーズに立ち回って圧勝。唯一のG1馬が底力の違いを見せつけた。暮れの有馬記念2着以来となる今年の初戦を、申し分のない走りで仕留めた。 レース結果

 怪物が目を覚ました。漆黒の馬体がキラキラと輝く。サートゥルナーリアが1着でゴールを駆け抜け、4つ目の重賞タイトルを獲得した。手綱を取ったルメールが「完璧なレースができました。最高です」と笑顔でパートナーを祝福する。

 「この馬でもうひとつ、勝つことができてうれしい。(道中は)とてもバランスが良かったし、左回りも問題なかったね」

 レースはダイワキャグニーが逃げる展開。前半1000メートルは63秒6と、ゆったり流れた。中団追走で課題だった折り合い面は見事にクリア。3角すぎから徐々にペースを上げて、4角手前でルメールが合図を出すと一気にはじけた。馬なりで次々と前の馬をかわし、ゴール前は独走状態。2着サトノソルタスに2馬身差をつける完勝だった。強すぎる。ルメールの口からは褒め言葉しか出てこない。

 「いいスタートだったので4、5番手のポジションに取った。エンジンがいい。直線は凄い脚で前の馬をかわした。もちろん今年はG1を獲りたい」

 4歳を迎えた怪物がついに本格化。レース前は左回りが不得意?との見解もあったが、その不安は今回で一掃された。今年こそは競馬界の主役へ。角居師が昨年からの成長を伝える。

 「うまくスタートを切ってテンションも落ち着いていました。体質的にもしっかりしてきましたし、いろんな課題をクリアして、今後の選択肢が広がりました。今後は放牧に出ます」

 G2では格が違った。次はG1舞台へ。馬主キャロットファームの秋田博章代表は今後の動向について、「香港に行きたくてもこの状況なので、まだ分からない。次のレースは未定です」と、新型コロナの影響で具体的なレースは決まっていないが、香港QE2(4月26日、シャティン)、大阪杯(4月5日、阪神)が候補に挙がっている。どちらにせよ、昨年の最優秀3歳牡馬が今年初戦を好発進で決めた。今後も異次元の強さで連勝街道を突き進む。

 ◆サートゥルナーリア 父ロードカナロア 母シーザリオ(母の父スペシャルウィーク)牡4歳 栗東・角居厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績9戦6勝 総獲得賞金5億58万5000円。

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