【ステイヤーズS】インテロ重賞初制覇!好位で折り合い重賞15度目で念願

[ 2019年12月1日 05:30 ]

スポーツニッポン賞ステイヤーズステークスを制したW・ビュイック騎乗のモンドインテロ (撮影・西川祐介)
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 名物マラソン重賞「第53回スポニチ賞ステイヤーズS」が11月30日、中山競馬場で行われた。道中4~5番手から伸びた6番人気モンドインテロが、同レース4勝目を狙った1番人気アルバートの強襲を3/4馬身差で抑えてV。昨年3着の雪辱を果たし、重賞挑戦15度目で念願の重賞初制覇を飾った。なお、レース後は馬運車で引き揚げ、右前肢ハ行の診断を受けた。 

 重賞挑戦15度目、ステイヤーズS挑戦3度目でつかんだ念願の重賞初タイトル。ただ、モンドインテロ関係者に笑顔はなかった。口取り写真に納まるべき表彰式に優勝馬の姿はなく、レース後は中山競馬場内の診療所に向かった。表彰式を終えた手塚師は「右前脚の歩様が悪くて…。気になります」と沈痛な面持ちで切り出した。

 先導馬が激しく入れ替わる消耗戦。横山典レイホーロマンスが絶妙スローに落としたが、2周目正面スタンド前でネイチャーレットが先頭を奪い、さらにエイシンクリックがハナへ。そんな先行争いをよそに、昨年(3着)も騎乗した名手ビュイックとインテロは4~5番手で折り合った。残り1Fで前を行くエイシンクリック、オジュウチョウサンを抜き去り、4勝目を狙うアルバートの強襲を退けてゴール。昨秋マイルCS(ステルヴィオ)以来のJRA重賞6勝目を飾ったビュイックは「昨年も乗せてもらって“ストロングステイヤー”ということは分かっていたが、昨年は僕自身がうまく乗れなかった。スタミナを生かして、今年は好位にいった。ひたむきな馬で頑張ってくれ!!と伝えながら2周、3周と走った」と愛馬を称賛する一方、神妙に続けた。「レース後、右前脚の歩様が乱れたので心配です…」

 手塚師は「ビュイック騎手には昨年も乗ってもらって、馬の個性を把握してもらっていたのが良かった。3コーナーから手は動いたけど、よく頑張ってくれました。一つ勲章が獲れて良かったです」と全精力を振り絞った愛馬を称えつつ、体調を気遣った。レース後の診断は右前脚ハ行。7歳冬でついに勲章をつかんだ“遅咲きステイヤー”との元気な再会を、ファンも待っている。

 ◆モンドインテロ 父ディープインパクト 母シルクユニバーサル(母の父ブライアンズタイム)牡7歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績29戦8勝 総獲得賞金2億5884万4000円。

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