【中山金杯】ランガディア“猪突猛進”ゴール前でギュンと併入「予定通り」

[ 2019年1月3日 05:30 ]

3頭併せで追い切るランガディア(中)(撮影・郡司 修)
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 18年、関東で気を吐いたのが木村師だ。開業8年目でマークした勝率21・5%は東西を通じてトップ。マイルCS(ステルヴィオ)ではG1初勝利も決めた。師は「17年春にそれまでの流儀を捨ててガラリと考え方を変えた。それで勝てるようになった」。自信を胸に挑む中山金杯。ランガディアのWコースでの最終追いも高度な工夫が施されていた。 中山金杯

 3頭併せの先頭はアルビオリクス(4歳500万)。長距離タイプの僚馬を行かせ、ランガディアは2、3馬身後ろで我慢する。直線は内からスッと抜け出せそうでも、もう一度直後に付ける。「前走で抜け出した後に手を抜いている感じがしたので」。ゴール板直前まで待って待って、ようやく内へ。追われると、ギュンと併入に持ち込んだ。師は「ラスト1Fはきれいに走っておらず違和感を覚えるかもしれないが、予定通り」と納得の表情だ。

 2年前の春、5月半ばまで4勝しか挙げられなかった悔しさが師を変えた。「それぞれの馬をとにかくいい状態のままレースに向かわせるように意識し始めた。北海道でもスタッフに任せ、自分はそれを信じる」。素質馬がズラリとそろう木村厩舎だが、各馬の特性、状態はまるで違う。現場の目を信頼し、指揮官が一歩引くことで事態は好転した。

 ランガディアについて「いずれは厩舎を引っ張る存在になってほしい。トータル的に上がっている」と話す木村師。「今年を占うレースになる」とする一戦で、先陣を切る構えだ。

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2019年1月3日のニュース