【ホープフルS】カレンドゥラ快走、関東馬が秋G1勝ち越しだ

[ 2018年12月26日 05:30 ]

エジステンツァ(奥)と併せ追い切るコスモカレンドゥラ(撮影・郡司 修)
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 関東馬20年ぶりの悲願成就へ、期待の星が態勢を整えた。今年の中央競馬を締めくくる「第35回ホープフルS」(28日、中山)の追い切りが25日、美浦、栗東両トレセンで行われ、関東の期待馬コスモカレンドゥラが軽快な脚さばきを披露した。今秋G1の東西対決は7勝7敗のイーブン。開業1年目の田中博康師(33)が自信を持って送り出す逸材が、98年以来となる関東馬勝ち越しの夢を果たす。

 張りのある筋肉質の馬体が軽やかに弾んだ。コスモカレンドゥラの最終追いはWコース。併せ馬の相手・エジステンツァ(4歳1600万)には田中博師がまたがり、目を光らせた。カレンドゥラは1馬身半追走から最終コーナーで前に並びかけると、直線内からグイッと加速。馬なりで余力を残したまま半馬身先着した(4F54秒6〜1F13秒0)。「反応が良くなっている分、勝手に反応するがちょうどいい。息づかいが抜群に良かった」。師は満足顔で回顧した。

 500万、1000万を連勝中の好調馬を相手に上々の最終リハ。「パートナーは動く馬だが一瞬で取り付いた。加速もスムーズ。デビュー5戦目で一番きっちり仕上がっている」。開業初年度でG1初挑戦の田中博師は出来に太鼓判を押した。

 うれしい誤算だ。前走の黄菊賞は「2000メートルの距離がどうか」と半信半疑も2番手から押し切る快勝劇。指揮官の予想を上回る能力を発揮した。「東京は合うのか?」と思いつつ送り出した2走前のアイビーSでも2着好走。「こちらが思っていた以上のパフォーマンスをする。いい意味で期待を裏切ってくれる」と目を細めた。

 長年“西高東低”と言われてきた競馬界。だが、今秋G1優勝馬は東西各7勝で五分。ディープインパクト、オルフェーヴルなど平成を代表する名馬は関西馬が多くを占めていたが、ここにきて関東馬の逆襲が始まった。ジャパンCを世界レコードで勝った史上5頭目の3冠牝馬アーモンドアイ、3歳馬として12年ぶりに秋の最強ダート王に戴冠したルヴァンスレーヴ、平成ラストの有馬記念を制したブラストワンピース。新時代を担う大物たちは美浦から現れる。

 2歳世代も勢いに乗りたい。「オンとオフが上手で仕上げやすい。コーナー4つは向いている」。格上げ2年目のホープフルSはグラスワンダー、エルコンドルパサーなどを擁した98年以来となる、関東馬秋のG1勝ち越しを懸けた大一番。コスモカレンドゥラは東軍の期待を背負って中山に出陣する。

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2018年12月26日のニュース