的場 日本一!佐々木竹見氏に並ぶ地方+JRA+海外7153勝

[ 2018年7月27日 05:30 ]

<船橋競馬12R>通算7153勝として佐々木竹見氏の最多勝記録に並んだ的場文男騎手(撮影・尾崎 有希)
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 的場文男(61=大井)が26日、船橋12Rタヤバーキで勝ち、地方通算7148勝目を挙げた。これでJRA(4勝)と海外(1勝)を加え7153勝。佐々木竹見氏(地方7151勝+JRA2勝)の日本人騎手最多勝利に並んだ。地方競馬日本記録更新へはあと4勝だ。

 的場ダンスがカクテル光線に映えた。1番人気に推されたタヤバーキで2番手追走から残り200メートルで先頭へ。外から3000勝騎手の名手・岡部誠が追うクールモンスターが迫る。インを突いたのは昨年の南関東リーディング・矢野が操るグローリアスペルレだ。しかし真っ赤な勝負服が前に出た。半馬身差、的場タヤバーキ快勝。この瞬間、地方とJRAと海外を合算した勝利数が佐々木竹見氏に並んだ。

 下馬して矢野師の顔を見つけるなり深々と一礼した的場。

 「おかげさまで、あと4勝になりました。これでひょっとしたら大井で達成できるかも。重賞を勝ったみたいだ」。的場の視線は、あくまで地方だけの数字で佐々木氏を超えるその時のみ。実質的にすでに日本一タイだが、そんな様子も帝王らしくていい。

 「メイチの勝負でした。本当に勝てて良かった。(日本最多勝利記録タイの)数字は知っていたけど全く意識していなかった。俺にとっては地方の数字が大事。あと4勝。大井で長年ずっと乗ってきたんだから。そこでやらなきゃ南関東のファンに申し訳ない。(来週は)全力投球でいきます」。61歳は言葉に力を込めた。額には玉の汗が浮かんでいた。

 ケガから復帰し、的場が新記録を目指すラストスパートに入ってから、競馬場内の雰囲気が確実に変わっている。若いファンが明らかに増えた。伝説をこの目に刻もうということか。オールドファンの様子にも変化が出ている。的場に向けて声を上げる。「行け!差せ!ああ〜」。勝っても負けても的場とともに一喜一憂。レジェンドは競馬場のムードすら変えてしまう。

 27日は騎乗なし。次回は30日のTCKだ。騎乗数、騎乗馬は未定だが、乗り数がドッと増えることは間違いない。新記録へ。そして的場が目指す地方だけのニューレコードへ。的場が決めにかかる。

 ≪JRA騎手では武豊4292勝≫ちなみにJRA騎手における「JRA+地方+海外」での最多勝は武豊で4292勝。内訳はJRA3983勝、地方194勝、海外115勝。岡部幸雄氏は2981勝(JRA2943勝+地方25勝+海外13勝)をマークしている。

 ◆的場 文男(まとば・ふみお)1956年(昭31)9月7日生まれ、福岡県大川市出身の61歳。大井(東京都騎手会)所属。73年10月16日初騎乗、同11月6日初勝利。昨年5月17日、佐々木竹見元騎手に次ぐ史上2人目の地方通算7000勝を達成。02、03年に全国勝ち鞍1位。TCK開催では83年に初リーディング、85年からは20年連続首位。血液型A。好きな言葉は「努力」「根性」。

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