【函館記念】ファントム 洋芝バッチリ、小回りOK、距離もベスト!

[ 2016年7月14日 05:30 ]

函館芝コースで2歳新馬のマジカルスペル(左)と併せ馬をするファントムライト 

 サマー2000シリーズ第2戦「第52回函館記念」の最終追いが13日、函館競馬場で恒例の公開調教で行われた。7歳で函館初参戦のファントムライトは実戦で走る芝コースで、2歳新馬(マジカルスペル)に胸を貸して余力たっぷりの走りを披露。洋芝への適応力も示した。ベストの2000メートルで、悲願の重賞初制覇の期待が膨らんでいる。

【函館記念】

 函館初登場のファントムライトは5歳後輩のマジカルスペル(2歳新馬)を引き連れ、角馬場からダートコースを半周。芝コースに入り、自ら先導役で道中は2馬身前を進んだ。4コーナーでマジカルが内から前に出ると、ファントムの方は余力はあったが、首差遅れでゴール。5F69秒0~1F11秒7。106人(前年比22人増)の熱心な地元ファンが見守る眼前での意外!?な結末だったが、騎乗した田中博助手の言葉を聞けば、誰もが納得だろう。

 「あくまでも2歳馬を見ながら。僕の方が前に出ると、向こうの方が負荷がかかってしまうので…。週末にしっかりやったので馬もその気になっている。走りも軽くなって、どんどん良くなっている。元々、体調の変動が少ない馬で、仕上がっています」

 なるほど、毛ヅヤは抜群で太め感はない。この日は後輩の教育係が第一目的。先週9日に荻野琢(レースは内田)を背にWコースで5F67秒2。6日に続き2週連続で芝に入り、初の函館洋芝対策も怠りない。同助手は「芝のつかみ方から洋芝も大丈夫。(幅員の)狭いWコースより、クッションの利いた広い芝コースの方が、脚部の負担もかからない」と穏やかに続けた。

 古馬最高峰の天皇賞・春(14着)はさすがに壁が厚かったがG3なら話は別。昨夏以降、2000メートル重賞では新潟記念3着、福島記念3着、中日新聞杯2着と堅実な成績を残してきた。「天皇賞はメンバーは強かったし、3200メートル。京都の高速馬場はあまり向かない。その点、今回は全ての条件がプラスに働きそう。2000メートルは崩れてないし、小回りも実績がある。何かがあれば、重賞を勝つところまできている」と同助手は力強く結んだ。

 5月ヴィクトリアマイルのストレイトガールしかり。狙った重賞は逃さないのが藤原英厩舎。7歳にして、初めて夏の北海道シリーズに挑むファントム。勝負の北上だ!!

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2016年7月14日のニュース