【フェブラリーS】ノンコノユメ 3頭併せで手応え劣るも余裕の併入

[ 2016年2月19日 05:30 ]

3頭併せで追い切るノンコノユメ(中)。僚馬に手応えで劣るも余裕の併入

 16年JRAのG1開幕レース「第33回フェブラリーS」の出走馬が18日、確定した。美浦トレセンではノンコノユメが木曜追い切りで力強いフットワークを披露、状態の良さをアピールした。磨きがかかった末脚でJRA・G1初制覇へ挑む。

【フェブラリーS】

 パンと張ったノンコノユメのトモ(後肢)が、王座奪取の予感を感じさせる。Wコースで僚馬2頭との併せ馬で併入。手応えでは劣ったが、加藤征師は「最近は競馬と調教の違いを分かって動いてくれない。あまりこんな馬いないでしょ」と笑いを誘った。

 オーダードリブン(3歳未勝利)とカハラブライド(3歳未勝利)を2馬身ずつ前後に置いてスタート。直線は真ん中で馬体を併せると、鞍上の手綱が激しく動く。馬なりの2頭を最後まで抜き去ることはなかったが、トモの力を鼓舞するように高く舞い上がるウッドチップが好調キープを証明していた。同師は「プレッシャーをかけ過ぎないように馬の気持ちを大切にした。先週もきょうもこの馬にしては伸び伸び動いているよ」と話した。

 全10戦中9回でメンバー最速の脚を繰り出す末脚自慢。その剛脚がさらなる進化を遂げている。師は「今年に入って凄く蹴る力が強くなった。後ろ脚の蹄鉄がすり減るのが早い。以前は2週に一度打ち替えていたが、今は1週ごとに替えなくちゃいけない」と成長ぶりに目を細める。

 前走・チャンピオンズCは内ラチ沿いを果敢に攻めて2着。JRA・G1初挑戦で勝ち馬サンビスタに0秒2差と健闘した。指揮官は「中京で外を回って差すのは難しいので、内を突いたのは仕方ない。東京なら外から自分のスタイルで戦える」と舞台替わりを歓迎する。

 東京マイル戦は5戦4勝。2走前・武蔵野Sで記録した1分34秒7は、フェブラリーSの過去10年と比べても2番目のタイムだ。師も「走破時計もこれ以上ないし、間違いなくこの舞台が一番適性がある。強いて言えば枠は真ん中くらいがいいのかな」と自信をにじませる。勝てば厩舎にとってもJRA・G1初制覇。多くの夢を乗せた末脚が、府中の直線で爆発する。

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