【日経新春杯】シュヴァルグラン 破竹の4連勝で重賞初制覇だ!

[ 2016年1月13日 05:30 ]

偉大な姉に続け!!4連勝で重賞初タイトルを狙うシュヴァルグラン

 今週の京都メーン「第63回日経新春杯」で重賞初制覇を狙うのがシュヴァルグラン(牡4=友道)。半姉は同厩舎に所属してG1・2勝を挙げたヴィルシーナで、馬主も同じく元メジャーリーガーの佐々木主浩氏だ。距離を延ばした昨秋の500万から破竹の3連勝。父がハーツクライということもあり体の緩さが解消されずにいたが、ここにきて本格化。勢いそのままに重賞タイトル奪取を狙う。

【日経新春杯】

 クラシックへは目もくれず、地道に成長を促してきたシュヴァルグランの素質が、ついに開花した。半姉は、同じ友道厩舎に所属して13、14年のヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナ(父ディープインパクト)という、期待の良血。姉は早い時期から頭角を現し牝馬3冠レースで好勝負を演じていたが、シュヴァルは父がハーツクライということもあり、トモの緩さがなかなか解消されずにいた。

 馬に無理をさせずじっくりと仕上げてきたことで、昨秋から破竹の3連勝でオープン入りを果たし軌道に乗った。担当の津田助手は「姉とはタイプが違い、気性的にカーッとなるところがなく、産駒特有の緩さもあって以前は力を出せずにいた。去年の夏場から緩めず乗り込んできたことで、徐々に実が詰まって、体に張りが出てきました」と成長ぶりを話す。

 距離を2400メートルに延長した昨秋の500万で、走りが一変した。最後の詰めの甘さが解消され、この血統の武器であるロングスパートに磨きが掛かった。じつは、このレースを制した時点で菊花賞への出走も可能だったが、陣営は無理な負担は避けて本格化の時を待った。その姿勢が今の快進撃へとつながり、続く1000万クラスも好位から押し切る堂々の競馬でV。前走の準オープン・オリオンSでも、直線で後続を突き放し3馬身差の完勝劇だ。

 「掛かるところがないので、距離が延びて良さが出ました。レースセンスが良く、どんな競馬でも対応できるのが強み。重賞舞台ですが今は不安よりも期待の方が大きいです」。前走後は在厩調整で緩めることなく乗り込まれ、ここ目標に仕上がりは万全。6日の追い切りではルメールを背にCWコースで6F85秒7~12秒9。長めから負荷を掛けられと力強い脚取りで駆け抜けた。

 「ジョッキーもいい感触をつかんでくれていますし、今回が2度目なので、馬のことを分かってくれていると思います。京都は相性がいいですし自分のリズムで競馬ができれば」。確かな脚取りで一歩、一歩着実に上り詰めたスターへの階段。偉大な姉の背中を追って、まずは重賞初タイトルを狙う。

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