【ラジオNIKKEI賞】ドリジャニ&オルフェ全弟・アッシュ覚醒の夏!

[ 2015年7月1日 05:30 ]

休養明けに注目が集まるオルフェーヴルの全弟アッシュゴールド

 福島開幕週のメーン「第64回ラジオNIKKEI賞」には良血アッシュゴールドがスタンバイ。全兄にG1・3勝ドリームジャーニー、同6勝オルフェーヴルがいる言わずと知れた“黄金配合”。この中間はソエが完治して豊富な乗り込みを消化。焦らず成長を促したことで心身が充実してきた。実りの秋に向け、まずは夏に重賞初Vを決める。

【ラジオNIKKEI賞】

 課題を一つずつ克服。偉大な兄たちの背中を追って“黄金の血統”が覚醒してきた。アッシュゴールドは放牧を挟んで心身をリフレッシュ。中間は入念な乗り込みを消化して重賞初Vへ万全な態勢で臨む。これまでソエの影響もあって坂路中心のメニューだったが、完治してCWコースで長めから負荷を掛けられるようになった。兼武助手は心身の充実ぶりを口にする。

 「稽古の動きも良く気性面でも落ち着いているし、ここまで問題なく調整できている。体つきは前走と変わらない(先週で440キロ)が、カイバはしっかりと食べている。コースで調教できるようになったのは進歩だし、能力を出し切れれば楽しみはありますね」

 放牧から帰厩後は6本の追い切りを消化。中でも1週前のCWコース3頭併せでは迫力満点の動きを見せた。僚馬2頭の真ん中に入り、しまい重点に5F70秒6~12秒5。馬なりのまま外のエアカミュゼ(4歳1000万)に半馬身差をつけて先着。小柄な馬格をフルに使った前進気勢あふれる走りで、鞍上のGOサインに鋭く反応した。ラスト1Fも脚色は衰えることなく余力十分にフィニッシュ。池江師は「前走(毎日杯15着)は精神的に追い込まれていたようだった。放牧を挟んでイライラは随分と解消されてきた」と好感触を口にした。

 全兄オルフェーヴルを思わせる栗毛の馬体。いまだ1勝の身だがデイリー杯2歳Sで2着、2走前のきさらぎ賞で3着と秘めた素質は高い。主戦を務める池添は「気性面が似ている。兄もうるさかったが、負けず劣らずですね」と話す。荒ぶる気性を走るパワーに変えるためには“我慢”を覚えさせるのが先決。まだ粗削りだが兄オルフェも取り入れたフラットワーク(角馬場での乗り運動)で、ハミの取り方や口向きの修正を取り組み、人馬の関係を密にしてきた効果が徐々に実を結んできた。

 今回は初めての長距離輸送、非凡な瞬発力を生かすためには良馬場が条件とクリアすべきことは多い。ただ、兄も経験を積んで1戦ごとに成長して世代の頂点を極めたように、弟にも懸かる期待は大きい。敗戦をバネに復活の走りを期す。

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2015年7月1日のニュース