【皐月賞】3連勝中スピリッツミノル逃げ宣言!桜に続く波乱演出だ

[ 2015年4月15日 05:30 ]

“幻惑逃げ”で波乱演出を狙うスピリッツミノル

 今週は牡馬クラシック第1弾「第75回皐月賞」が行われる。3連勝中のスピリッツミノルが早々と逃げ宣言。初勝利までに8戦を要したが、そこからあれよあれよの快進撃。キャリア10戦の叩き上げが“幻惑逃げ”で桜花賞に続く波乱演出を狙っている。

【皐月賞】

 スピリッツミノルの陣営にはわずかの迷いもない。逃げあるのみ、だ。「スタートは速くないが、押してでも行かないと集中しない。ハナを切るとしぶといからね」。本田師はもちろんと言わんばかりに逃げを宣言した。

 周りを気にするなど幼さがあり、集中力に欠けるタイプ。デビュー6戦は掲示板にすら載れなかったが、逃げに転じて“覚醒”した。未勝利、梅花賞、すみれSと全て逃げ切りで3連勝。しかも1戦ごとに2着馬との着差を広げてきた。近2走の2着馬はともにライトファンタジア。1馬身1/4から3馬身に開いた着差が成長を物語る。

 1週前追い切りにも目下の勢いが表れていた。CWコースで7F97秒1~1F12秒7の自己ベストをマーク。パートナーのメイショウドゥーマ(5歳1000万)を2秒2もちぎった。橋本助手は「今までにないほどの動き。体を上手に使えるようになってきているし、体調は凄くいい」と出来に太鼓判を押す。

 父譲りの叩き上げだ。父ディープスカイは初勝利までに6戦を要しながら10戦目でNHKマイルCを優勝、続くダービーも制した。スピリッツも既にキャリア10戦。師は「使いつつ力をつけてきているところは父に似ているかな」と目を細める。

 先週の桜花賞は逃げたレッツゴードンキが圧勝。今週も?師は「それは2、3番手の馬の動きにもよるからね。自分の競馬をしてどれだけ粘れるか」と無欲の逃げを強調したが、一方で「この馬はまだ底を見せていない」と期待を寄せる。

 ハナに立つまでに脚を使い、4角では早々と鞍上の手が動く。一見、楽には見えない手応えから、しぶとく粘るスタイルは後続にとっても判断が難しい“幻惑逃げ”。騎手時代にG16勝を挙げた師は「こういう逃げ馬が一番いい」と不敵に話した。07年ヴィクトリー、08年キャプテントゥーレなど逃げ馬が波乱を演出してきた皐月賞。今年の逃げ馬も侮れない。

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2015年4月15日のニュース