【女子競輪卒業記念】尾崎、いざビーチからバンクの女神へ

[ 2015年3月24日 05:30 ]

ビーチバレーでコンビを組んでいた尾崎睦(右)と金田洋世

 日本競輪学校の女子第4回生徒(15人)と男子107回生徒(34人)の卒業記念レースは24、25日の2日間にわたって、静岡競輪場で行われる。女子はビーチバレーのプロ選手から転向した尾崎睦(29)と、在校1位の児玉碧衣(あおい、19)が注目の的。自転車経験は浅いが抜群の身体能力で在校成績上位を占めている。4代目ガールズ卒業記念チャンプを目指す2人に、意気込みを聞いた。

 ビーチからバンクの女王へ――。ビーチバレーのトッププレーヤーとして活躍した尾崎は「少しですが、自転車と仲良くなれたかな」と照れくさそうに笑顔を見せた。

 競輪学校では朝から晩まで自転車漬けの毎日。「ニュースを見るとビーチバレーのことが気になってしまう。雑音が入ってこない競輪学校は自転車に集中できた。集団生活も苦にならなかったです」。自他共に認める負けず嫌いな性格。同期と切磋琢磨(せっさたくま)し、確かな成長を感じ取るまで力をつけた。

 ビーチバレーでは大学時代の同期でもある草野歩(29)とコンビを組み、2年連続(12、13年)でジャパンビーチバレー(JBV)ツアーの年間女王になるなど輝かしい実績を残した。その頃、パートナーを組んだことがある金田洋世(3回生)が競輪に転向。尾崎はスポーツ選手としての競技人生を考え始め「自転車はスポーツジムでトレーニングしたことがある。賞金も魅力に感じた。私もガールズケイリンに挑戦したい」と決意。新しい世界へ飛び込んだ。

 浅い競技歴は不断の努力でカバーした。自主的に早朝練習を行うなどトレーニングを重ね、記録会では常に上位のタイムを計測。「時間があればいつも自転車に乗りました。最初は体がガチガチだったけど、今では背中の筋肉を使えるようになった」と胸を張る。目指すスタイルは奥井迪(3回生)のように徹底先行で逃げ切る走り。一生に一度だけの卒業記念レースに向けて「力を出し切って優勝します」と全力投球を誓った。

 ◆尾崎 睦(おざき・むつみ)1985年(昭60)4月10日生まれ。神奈川県平塚市出身の29歳。東京女子体育大卒。小3からバレーボールを始め、大学卒業後にビーチバレーへ転向。師匠は渡辺秀明(68期)。好きな食べ物はペペロンチーノとフルーツ。趣味は買い物。1メートル72。血液型A。

 ▼浅尾美和 現役時、何度も戦った尾崎選手。同年齢だったのでビーチバレーについて何度も熱く語り合いました。その彼女が競輪に挑戦すると聞いたときは凄く驚きましたが、努力家でいつも真っすぐな彼女は必ず競輪の世界でも活躍してくれると思います。息子(昨年12月16日に男の子を出産)を連れて尾崎選手の応援に行くのが今から楽しみです。

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