【ジャパンC】JCなら角居厩舎 エピファ&デニム、あるぞワンツー
関西の名門・角居厩舎は昨年の2着馬デニムアンドルビー、菊花賞馬エピファネイアの強力2トップで臨む。
ジャパンカップの歴史に角居厩舎あり――。09年の勝ち馬ウオッカをはじめ、07年以降は毎年管理馬を送り出している。過去10年を見ても厩舎別最多、のべ11頭が出走して9頭が掲示板を確保しているのだから、この厩舎から出てくるだけで見逃せない。厩舎の“広報役”辻野助手は「ずっと先生が“ぜひ勝ちたい”と言っていました。海外の馬が集まる意義のあるレースですから」と並々ならぬ意気込みを語った。
今年出走の2頭、エピファネイアとデニムアンドルビーも明らかにここ照準のローテーションだ。休み明けで天皇賞・秋に出走。ひと叩きしたことで、ともに気配は上向いている。
まず天皇賞6着のエピファネイアだが、昨年の菊花賞を圧勝したパフォーマンスからすれば近走成績は物足りない。辻野助手もその事実を認めた上で「春は悪い意味で乗りやすくなりすぎていましたが、この秋はいい意味で危うい雰囲気がある。前走は半年ぶりでテンションが高く、ソワソワしているところが出たけど、いい時に戻りつつある」と前向きに振り返った。
中間は調教を工夫してフォームの改善に努めている。「(体が)伸びた走りじゃなく、体を起こしたときにハミをとるフォーム。これでコントロールが利けば、距離が延びても道中我慢できると思います」と説明し、その効果を感じている。激変の余地があるわけだ。
そしてデニムアンドルビー。天皇賞(7着)は勝負どころで窮屈になり、全能力を発揮できなかった。もちろん悲観する内容ではなく、レース後も「肉体面でも気持ちの面でも良くなりました。前回は馬体のシルエットを見ても、もうひとつ上の段階がある感じでしたから」とイメージ通りに調整できている。
昨年はエリザベス女王杯(5着)から中1週の強行ローテにも負けず7番人気2着に大奮闘。「疲れが残らなかったこともありますが、決して思った通りのローテではなかったことも確か。それであの走りができるなら」と牡馬顔負けの底力を評価した。順調な今年なら、と期待は膨らむ。
2頭ともに陣営は勝てる能力を感じている。甲乙はつけがたい。要はスムーズにレースを運べるかどうか。本来の爆発力をすんなり発揮できれば、この豪華メンバーで“角居厩舎ワンツー”があっても驚けない。
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