【マイルCS】ミッキーアイル 3歳王者がマイル界の勢力図変える!

[ 2014年11月18日 05:30 ]

ひと夏を越して心身ともに成長したミッキーアイル

 今週は秋の最強マイラーを決定する「第31回マイルCS」。前哨戦のスワンSを制した3歳ミッキーアイルが古馬の壁に挑む。先週水曜に坂路で放馬するアクシデントに見舞われたが、陣営は“ノープロブレム”を強調。自慢の快足を生かして、世代交代するつもりだ。

【マイルCS】

 3歳マイル王ミッキーアイルの全休日取材は、まるで謝罪会見!?のような始まりだった。「ご心配をお掛けして、申し訳ありません」。月曜朝、担当の平井助手が静かに切りだした。

 事の発端は先週水曜の坂路。キャンターに移行しようとした時だった。1歩目でつまずいて放馬。世代屈指の快足馬は序盤から1F11秒8→11秒7のハイラップを刻み4F49秒8で駆け上がった。幸いゴール後、すぐに捕まり大事には至らなかった。

 「前日に降った雨で悪くなったところに1歩目が入った。普通の馬なら暴走していたかもしれないが、自分で止まってくれたしケガがなくて本当に良かった」

 音無厩舎の放馬といえばヴィクトリーが思い出される。皐月賞の1週前追いで放馬するアクシデントがあったが、レースは見事優勝。偉大な先輩の伝説を継承する!?吉兆な出来事。平井助手も前向きに捉えている。

 「前走(スワンS1着)後、ピリピリしていたから、むしろガス抜きになったみたい。金曜にはE(ダート)コースで、ジョッキー(浜中)が乗って調整。問題なく乗り込めている」

 非凡なスピードを生かし未勝利からNHKマイルCまで5連勝を飾った逸材。3歳マイル王の称号を手にして挑んだ安田記念(16着)は不良馬場に泣いた。あらためて古馬に挑んだ前哨戦のスワンSは向正面で先手を奪うと、後続を完封。

 「物見をして後ろが来たら、また伸びたし見た目以上に楽勝でしたね。春と体重は変わっていないが、無駄な脂肪が取れて筋肉が付いたのかな。使ったことで(体の)張りも出てきた」

 マイル界の頂点奪取に向けて条件もそろう。前走は古馬より重い57キロの重量を背負っていたが、今回は古馬より1キロ軽くなる。さらに今週から芝はCコースを使用。内ラチを移動し傷んだ部分はカバーされる。「天気も良さそうだし、この馬のリズムで走ってくれれば」と期待を寄せた。奇跡的に同型も不在。独り旅で、堂々と世代交代を果たすつもりだ。

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2014年11月18日のニュース