【セントウルS】ゲルダ差し切りV!サマースプリントS逆転王者だ

[ 2014年9月15日 05:30 ]

ハクサンムーム(15)をかわしゴールに飛び込むリトルゲルダ(1)

 初タイトルをつかんだ北九州記念から中2週、リトルゲルダの夏の勢いに陰りは一切なかった。1番からドンピシャのタイミングでゲートを飛び出し、道中は先行グループを視界に入れながらインで絶好の手応え。4コーナーでジワッと外に出してスペースをつくると直線は先に抜け出したハクサンムーンの外へ。ピッタリ馬体を併せた追い比べでGI2着の実績馬をかわし、重賞V2のゴールを駆け抜けた。

 2戦連続の最内枠で、しかも今回は開幕週の絶好馬場。距離ロスなく運べる、このポジションを丸田がフルに生かし切った。

 「道中は前のハクサンムーンを見ながら。じっくり構えて、余裕を持って外に出せました。直線に向いて相手より手応えがあるのが分かったので勝てるんじゃないかと思いました」

 丸田はこの勝利でいったんサマージョッキーズシリーズ首位へ。結局、直後の京成杯AHでクラレントが勝って田辺が逆転。自身のタイトルはスルリと逃げていったがパートナーは文句なしにサマースプリントシリーズ優勝だ。

 鮫島厩舎にとっては一昨年のアイビスSD、キーンランドCを制したパドトロワに続き、2年ぶり2度目のシリーズ優勝となった。そのパドトロワは先月31日のキーンランドC12着を最後に種牡馬入り。ターフを去った先輩の後釜とも言うべき存在が誕生した。鮫島師は「パドトロワやマコトナワラタナ(現1600万)と一緒に短距離路線で頑張ってくれないかな、と思っていたけど、G2まで勝ってくれるとはね」と驚きまじりの表情。「(今年2月のシルクロードS3着後に)半年休んでリフレッシュさせたのが良かったのか、この夏はどんどん調子が上がってきた」と連勝の要因を挙げた。次走は「馬の様子を見て、オーナーと相談」と明言を避けたがスプリンターズS(10月5日、新潟)参戦なら当然、主役候補。充実期を迎えた5歳牝馬の視界はクッキリと開けている。

 ◇リトルゲルダ 父クローシングアーギュメント 母ビジョークスミス(母の父ブッダ)牝5歳 栗東・鮫島厩舎所属 馬主・栗山良子氏 生産者・米国ダップルブラッドストック 戦績20戦7勝 総獲得賞金2億297万1000円。

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