【三国・レディースC】幸せ絶頂の市村 ハッピーサマーウイニングだ

[ 2014年8月5日 05:30 ]

ウエディングドレスのコスプレじゃないよ!!7月29日、都内のホテルで結婚披露宴を行った市村沙樹は幸せいっぱい(市村選手提供)

 プレミアムG1「第28回レディースチャンピオン」(優勝賞金1000万円)は5日、福井県のボートレース三国で開幕する。先月24日に通算2度目のVを達成。29日に結婚披露宴を行い、目下幸せの絶頂にいる市村沙樹(27=東京)が大会初参戦。ボート界のコスプレ女王から真の女王を目指す。なお、今シリーズは準優進出戦が導入されるため、3日間の予選でまずは得点率ベスト24を争う。

 最高の幸せをつかんだ。ならば栄光もつかみにいく。昨年12月に結婚。先月29日に披露宴を終えたばかりの市村が人生初のレディースチャンピオンに挑む。

 「私の実力を知っている夫(清水敦揮)からのエールは“無事故で頑張れ”でした」と言うが、前走のヴィーナスシリーズ第6戦では女子のトップレーサー・田口を破って優勝。田口にまさかのターン漏れがあったとはいえ、イチかバチかの差しハンドルを入れていたからこそ、市村は突き抜けた。勢いは十分にある。

 第5戦では自らのターンミスでイン田口の引き波にはまり優勝戦3着。夫・清水敦は田口と同期同県。肩を落とす妻に「田口選手の強さは分かっているよ」と慰めた。ただ、この言葉が市村の負けじ魂に火をつけた。私だってやれる。愛する夫よ、見てなさいよ!!優しさから出た清水の言葉が予想外の?ミラクルを起こした。

 運動部の経験なしでボートレーサーの道を選んだ。「負けず嫌いは生まれつき。試験にさえ合格すれば選手になれると聞いていたので自分からは絶対にやめないと決め、やまと学校に入った」。美形の奥底に隠し持つ体育会系もびっくりのド根性。コスプレ好きやユニークな選手あいさつばかりがクローズアップされるが、レースに対しては真しで謙虚だ。昨年、同大会への出場にあと一歩届かなかったことについて、「こんな自分でも、もう少し頑張れば出られることが分かった。悔しさはなかった」と語った。

 1年越しの念願がかない、迎える開幕戦は6R、1号艇。「まずは水神祭。とにかくスタートだけは遅れないように」。純白のドレスから白い勝負服に着替えた市村。その視線の先には女王の王冠がキラキラと輝いている。

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