【朝日杯FS】アトム、鉄腕級の11秒7!川田「素晴らしい動き」

[ 2013年12月12日 05:30 ]

CWコースで追い切ったアトム

 2歳王者決定戦「第65回朝日杯FS」の追い切りが11日、美浦、栗東トレセンなどで行われた。栗東ではデイリー杯2歳S2着のアトムがCWコースで非凡な切れ味を披露、更なる進化した走りを見せた。

【朝日杯FS】

 アトムはCWコースでエアカミュゼ(2歳未勝利)、メテオロロジスト(6歳オープン)の2頭を追走。直線で内に入り馬体を併せた。残り1F、鞍上・川田が軽く手綱を動かした。その瞬間、一気に四肢の回転力を上げ、僚馬を突き放していく。1、2、3馬身…。最後まで追うところなく駆け抜け4馬身以上の先着。ラスト1Fは破格の11秒7。2週連続で手綱を取った川田は乗り味を絶賛した。

 「先週より、さらに良くなっています。ホントに素晴らしい動き。あまりにも動くんで、やり過ぎないように気をつけたぐらい」

 素質馬ぞろいの池江厩舎の中とあって、これまで稽古で目立つ方ではなかった。だが、ここ2週は見違えるほどの動きを披露。池江師は「先週ぐらいから稽古で動きだしたね。きょうも見ていて楽しい調教だった。ピッチ走法だし、ドリームジャーニーをほうふつさせるね」と目を細めた。

 06年朝日杯FSを制し、厩舎にG1初タイトルをもたらした馬名を持ち出して期待の高さをうかがわせた。その回転の速いフットワークから繰り出される切れ味は一級品だ。デビュー2戦はともに上がり3F最速をマーク。前走のデイリー杯2歳Sは、レコード決着にも難なく対応し首差の2着。川田は「重賞であそこまで迫ってくれた。新馬、前走もいい内容。言うことないですね」と振り返る。

 朝日杯がトリッキーな中山マイルで開催されるのも今年で最後。池江師は「器用に脚を使えるし、朝日杯向きの馬。ジョッキーも、中山向きの乗り方をしてくれるでしょう」と全幅の信頼を寄せる。鞍上も「千六の距離は一番合っていると思うし、操縦性に不安はない」と自信を持ってタイトル奪取に挑む。いざ2歳チャンプの座へ――ゆくぞ、アトム。

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2013年12月12日のニュース